電気伝導体として使われている材料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 23:39 UTC 版)
「電気伝導体」の記事における「電気伝導体として使われている材料」の解説
金属で配線など電気伝導体としてよく使われている材料は、電気伝導率の高い銅である。銀はさらに伝導率が高いが、高価であるため多くの場合選択されない。しかし人工衛星などの特殊装置では使われており、また高周波における表皮効果による損失を低減させるために銀を薄くメッキして使うことがある。はんだ付けや固定が容易であるため、細い導線のほとんどが銅を使っている。 アルミニウムは安価であるため、屋内配線などによく使われてきた。単位質量当たりの電気伝導度は銅よりも優れている(密度が低いので太くしても重くならない)が、次のような技術的問題も抱えている。 表面が酸化して導電性を失う傾向があり、端子との接続部分で(たとえ高品質の保護ペーストを塗っていたとしても)熱を発生しやすい。 柔らかいため、端子との接続部分で熱を持つと変形しやすく、密着性が失われる傾向がある。 熱膨張率が端子の材料と異なるため変形の進行が促進されやすく、アルミ配線専用のプラグ、スイッチ、端子などを必要とする。 このような欠点が問題とならない用途ではアルミニウムが広く使われており、電柱の変圧器から各家庭までの電灯線などにも使われている。高圧の送電線でも、構造強化用の鋼線と組合わせてよく使われている。 アルミニウムの陽極酸化皮膜(アルマイト)は電気を通さない。電磁波などを防ぐためにアルミニウムの囲いをファラデーケージとして使う場合、この点を考慮する必要がある。
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