障害となる段階
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/30 07:09 UTC 版)
障害となるのは次のような段階である。 空想と解離は、慢性的なストレス状況におかれた子供にとっては唯一の実行可能な逃避行であるが、 状況が慢性的であるがゆえにその状態が恒常化し、コントロール(自己統制権)を失って別の形の苦痛を生じたり、社会生活上の支障まできたす。これが解離性障害である。 解離性同一性障害は、切り離した自分の感情や記憶が裏で成長し、あたかもそれ自身がひとつの人格のようになって、一時的、あるいは長期間にわたって表に現れる状態である。解離性障害の可能性が高くなるのは、DES-Taxon でも病的な解離性障害に関わる以下の8項目の少なくともひとつに相当の頻度で該当する、あるいは複数に該当する場合である。 3. 気がつくと別の場所にいて、どうしてそこまで行ったのか自分でも分らない。 5. 自分の持ち物の中に自分では買った憶えがない新しい物がある。 7. まるで他人を見るように自分自身を外から眺めているという経験をすることがある。 8. 友達や家族に気がつかない。あるいはそうと認めないことがあると、他人から時々指摘される。 12. 周囲の人間や、物や、出来事が現実のものでないように感じる。 13. 自分の体が自分のものではないと感じる時がある。 22. 状況が変わるとまったく別の行動をするので、自分が二人いるように感じてしまう。 27. 時々頭の中から聞こえて、何かを命令したり、自分の行為にコメントをすることがある。 これらの質問に高い確率で該当があれば解離性障害の可能性は高まるが、それだけで判断する訳ではもちろんない。こうした定型の質問ではなく、より細かい具体的な話のなかから医師が総合的に診断を行うことになる。解離症状は解離性障害だけにあるものではない。急性ストレス障害 (ASD)、心的外傷後ストレス障害 (PTSD) にも、境界性パーソナリティ障害にも解離症状は見られる。 現在よく使用されるDSMの分類は「記述式」と呼ばれる「症状」を中心とした分類であるので、解離性障害もPTSDも境界性パーソナリティ障害も別々の大分類に分かれるが、構造的解離理論の中では解離の 3段階の中にPTSDも境界性パーソナリティ障害もとらえられていたりする。 障害となった段階の解離、および構造的解離理論については解離性障害を参照のこと。
※この「障害となる段階」の解説は、「解離 (心理学)」の解説の一部です。
「障害となる段階」を含む「解離 (心理学)」の記事については、「解離 (心理学)」の概要を参照ください。
- 障害となる段階のページへのリンク