隆盛期オスマン帝国の支配と軍人・官僚たち
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「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜」の記事における「隆盛期オスマン帝国の支配と軍人・官僚たち」の解説
オスマン帝国は元来は「ガーズィー」と呼ばれる遊牧民主体の戦士集団の連合国家であったが、やがてオスマン家が古くからのトルコ系軍人や有力者らを抑え、君主としての専制支配を確立した。異教徒であるキリスト教徒の男子を強制徴用してイスラムに改宗させて教育し、軍人・官僚とした(デヴシルメ制度)。カプクルと呼ばれるこれらの軍人・官僚は、皇帝直属の常備軍(イェニチェリ)を構成し、彼らに絶対的な忠誠を誓わせることによって、オスマン家の皇帝権力が成り立っていた。 オスマン帝国は、行政区分として州軍政官(ベイレルベイ)が統治する 州(エヤーレト)に分けられ、各州はさらに県軍政官(サンジャクベイ)が統治する県(サンジャク)に分けられていた。戦争が起こると、スィパーヒーと呼ばれるトルコ系の在郷騎士たちは県軍政官の配下として戦地へ赴き、州軍政官が各州の全スィパーヒーを統括した。スレイマンの時代の頃(16世紀)には、県軍政官・州軍政官のほとんどが異教徒からの改宗者であるカプクルで占められるようになった。 大宰相 宰相 州軍政官(ベイレルベイ) ベイレルベイ (オスマン語:بكلربكی、トルコ語: beylerbey )は、オスマン帝国の軍司令官、軍管区長官。ドラマの日本語字幕では 州軍政官 と訳されている。軍組織としては、その配下に#県軍政官を従える。建国当初は遊牧民主体の騎兵を束ねる軍司令官に過ぎなかった。14-15世紀以降は、州を監督する軍管区長官として、地方行政の根幹をなす最高の官職となり、御前会議に列席して宰相や大宰相に昇進するための前職の一つとして位置づけられるようになっていった。 ドラマでは、皇女シャーの夫ルトフィーがルメリ州軍政官で、またリュステムがディヤルバクル州軍政官に昇進する。 県軍政官(サンジャクベイ)
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