陸上および車両搭載FCS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 01:15 UTC 版)
「射撃統制システム」の記事における「陸上および車両搭載FCS」の解説
「ベトロニクス」も参照 陸上および車両搭載FCS(射撃統制システム)は、陸上目標に対する小火器・火砲・ロケット砲およびミサイル発射機、水上目標に対処する火砲およびミサイル発射機、ならびに空中目標に対処する火砲およびミサイル発射機の射撃を統制する。なお戦車の場合、システムの高機能化・複雑化に伴って、砲の旋回・俯仰などの制御を担当する砲制御装置(Gun control system, GCS)の機能がFCSから分化した。例えば日本では、61式戦車まではFCSと区別されていなかったが、74式戦車以降では別体として開発・装備されている。 陸上目標の捜索・追尾のためのセンサには、主として光波機器が使用されている。戦車砲や対戦車ミサイルなどでは、対処目標との距離はせいぜい5キロメートル程度であり、一般に光学照準器による測角とレーザ装置による測距を行なっている。また、昼夜間を問わず、偽装された目標でも視認できる赤外線センサ(熱線映像装置)を併用することも多くなっている。 一方、空中目標の捜索・追尾のためのセンサには、主として電波機器が使用されている。この電波機器には、捜索レーダー、捕捉レーダー、追尾レーダー、測距レーダーなどがあり、目的に応じて使い分けられている。また複数の機能を1つのレーダーに持たせたものもある。これらのセンサには、一般に電子防護策が施されているほか、電子攻撃や地表面反射などの影響で機能が低下した場合に備えて、電子光学センサが補助手段として併用されることが多い。また近距離(5キロメートル程度以下)では、簡便的に光学照準器などの光波センサが利用されることもある。
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