金銀藍絵松樹文蓋物とは? わかりやすく解説

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きんぎんあいえしょうじゅもんふたもの〔キンギンあゐヱシヨウジユモンふたもの〕【金銀藍絵松樹文蓋物】

読み方:きんぎんあいえしょうじゅもんふたもの

江戸時代中期陶工画家尾形乾山作の陶器蓋物。表には図案化された金銀加えて描き内側には白化粧施した上に波文描いている。国指定重要文化財出光美術館。銹絵(さびえ)染付金銀白彩松波蓋物


金銀藍絵松樹文蓋物〈尾形乾山作/〉

主名称: 金銀藍絵松樹文蓋物〈尾形乾山作/〉
指定番号 2515
枝番 00
指定年月日 1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 1合
時代区分 江戸
年代
検索年代
解説文:  尾形乾山おがたけんざん】(一六三-一七四三)は、画家光琳こうりん】を兄にもち、自らも芸術的天分恵まれて書画にも通じたが、特に陶芸才能発揮した乾山元禄一二年(一六九九京都鳴滝開窯して以来、銹絵・染付色絵などの技法意匠創意凝らし、また兄光琳との合作試みるなど多彩な陶芸活動行い独創的な作品創作した
 これは被造【かぶせぶたづく】り、四方撫角【しほうなですみ】の蓋物で、その姿は漆器などの蓋物倣って乾山初め陶器用いた形である。素地鉄分含み赤み帯びたざっくりした陶土用いる。表はこの土味生かしながら右半と左下簡略に図案化した松樹数本金泥・銀泥白泥呉須【ごす】で色替りに重ね描く。これに対して内面厚く白化粧【しろけしよう】した地に金泥呉須波文速い筆勢軽やかに表現している。身の底裏は露胎で、中央大きく乾山」の銘を銹絵具署している。
 乾山同種の作行き蓋物は、これの他に梅花文や薄文など計四合が知られているが、なかでもこれは洗練された意匠示している。静的松樹をあけると、見込動的な波文目に入ってくる。この波文は筆が速く流暢な表現であることから、兄光琳の筆とする説もある。この蓋物にどこまで光琳関与したかは明らかでないが、ともあれ乾山多彩な作品なかでも優雅な趣きをもち、意匠傑出した作品である。


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