酵母β-グルカンの抗酸化作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/01 01:52 UTC 版)
「β1,3-グルカン」の記事における「酵母β-グルカンの抗酸化作用」の解説
1980年代後半から2000年代にかけて一部研究者の手によって酵母(Saccharomyces cerevisiae)から抽出したベータ1,3Dグルカンの持つ抗酸化作用の有無に関する実験検証が行われていることは上述されている。実験検証の多くは酵母細胞壁から抽出したベータ1,3Dグルカン画分が示顕する抗酸化作用(生体においては活性酸素消去様作用)の現象をとらえたものではなかろうか。もし酵母細胞壁から抽出したベータ1,3Dグルカン自体に抗酸化作用があるとすれば、この多糖物質にはそれまでに実証が試みられていた免疫調整機能とは別の(あるいは源を一にする)「抗酸化環境維持能」のような機能があるのではないかということも否定できない。[独自研究?]例えば、1987年血液病理学誌「Journal of Leukocyte Biology 42」では酵母細胞壁から抽出したベータグルカンが放射線被爆したマウスで造血機能を回復するという実験論文「Glucan: Mechanisms Involved in Its "Radioprotective" Effect」が発表されているが、著者はこの中で副次的実験結果としてベータグルカンの持つラジカル捕捉能について記している。酵母細胞壁から抽出したベータ1,3Dグルカンを含む高分子多糖成分が抗酸化作用にかかわっているのかということについては、より精細かつ具体的な検証が期待される(2008年11月1日現在)。
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