鄭振鐸とは? わかりやすく解説

チョン‐チェントゥオ【鄭振鐸】

読み方:ちょんちぇんとぅお

ていしんたく(鄭振鐸)


てい‐しんたく【鄭振鐸】

読み方:ていしんたく

[1898〜1958]中国文人文学研究者浙江省永嘉県の人。筆名は西諦など。瞿秋白(くしゅうはく)らと「新社会」を創刊し、のち文学研究結成尽力。著「挿図本中国文学史」「中国俗文学史」など。チョン=チェントゥオ


鄭振鐸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/23 19:19 UTC 版)

鄭振鐸
プロフィール
出生: 1898年12月19日
光緒24年11月初7日)
死去: 1958年10月17日
ソビエト連邦
出身地: 浙江省温州府永嘉県
職業: 作家・文学研究者・政治家
各種表記
繁体字 郑振铎
簡体字 鄭振鐸
拼音 Zhèng Zhènduó
ラテン字 Cheng Chen-To
和名表記: てい しんたく
発音転記: ジョン・ジェンドゥオ
テンプレートを表示

鄭 振鐸(てい しんたく)は、中華民国中華人民共和国の作家・文学研究者・政治家。中国民主促進会の発起人の一人。著作に『書物を焼くの記』『中国俗文学史』など。

西諦。書斎には「玄覧堂」のを用いた。筆名には、幽芳閣主紉秋館主紉秋幼舫友荒賓芬郭源新等の多くの筆名を用いた。祖籍は福建省福州府長楽県

生涯

五四運動・日中戦争での活動

1917年民国6年)、北京鉄路管理伝習所に入学する。1919年(民国7年)の五四運動時期に、瞿秋白らと『新社会』の雑誌を創刊し、また茅盾(沈雁氷)らと民衆戯劇社を創設して月刊誌『戯劇』を創刊するなどして、新文化運動を唱導した。

1920年(民国9年)、鄭振鐸は茅盾、葉聖陶(葉紹鈞)らと共に発起人として文学研究会を結成し、『文学旬刊』を創刊した。翌1921年(民国10年)、鄭は鉄路管理学校を卒業し、茅盾の紹介で上海に移り商務印書館で文学研究叢書の編集を担当した。1922年(民国11年)、週刊誌『児童世界』を創刊し、その翌年には『小説月報』を創刊している。1925年(民国14年)9月、私立復旦大学講師となり、翌年には省立曁南大学講師となった。1927年(民国16年)3月、上海で作人公会を組織している。

上海クーデター(四・一二政変)後、政治的圧迫を受けた鄭振鐸は出国し、パリにしばらく在住した。1931年(民国20年)に帰国して国立清華大学教授となり、翌年、私立燕京大学教授に転じた。1933年(民国22年)からは、月刊誌『文学』と季刊誌『文学季刊』の編集に参加している。1934年(民国23年)、上海に戻り、曁南大学文学院院長となった。またこの時期には、生活書店の『世界文庫』の主編を務め、さらに魯迅との協力で『北平箋譜』を編集した。1936年(民国25年)6月には、葉聖陶らと共に発起人として中国文芸界協会を創設している。

日中戦争(抗日戦争)勃発後、鄭振鐸は中国文芸界救亡協会、中国文芸家協会、中華全国文芸抗敵総会等に属して抗日の言論を展開する。上海陥落後も鄭敬夫の偽名を用い、胡愈之らと復社を創設し、『魯迅全集』、『聯共党史』、『レーニン文選』などを刊行した。

戦後の活動

戦後の1945年(民国34年)10月、鄭振鐸は週刊誌『民主』を創刊し、翌1946年(民国35年)1月には李健吾らと『文芸復興』を創刊した。同年4月、馬叙倫らと中国民主促進会の発起人となり、創設後は理事となった。また、中華全国文芸界協会上海分会常務理事も務めている。国共内戦末期の1949年(民国38年)初頭に北平を訪問し、中国共産党側に就くことを示した。同年7月、中華全国文学芸術工作者代表大会(「中国文代会」)第1回全国大会に出席し、中華全国文学芸術界聯合会(「全国文聯」)と全国文学工作者協会の常務委員に選出されている。

10月の中華人民共和国成立後、鄭振鐸は、文化関連の役職として、中央文化部文物局局長・副部長、北京大学文学研究所所長、中国科学院学部委員・考古研究所所長、民間文学研究室副主任等を歴任した。また政治分野でも、中国人民政治協商会議全国委員会委員(第1・2期)、全国人民代表大会第1期代表を務め、さらに中緬友好協会会長にもなっている。

1958年、中国文化代表団を率いてモスクワを訪問する途中、ソ連領内のカナシュで搭乗していた飛行機が墜落ロシア語版し死亡した。享年61(満59歳)。

著作

  • 『鄭振鐸文集』
  • 『家庭的故事』
  • 『桂公塘』
  • 『中国文学論集』
  • 『俄国文学史略』
  • 『山中雑記』
  • 『文学大綱』
  • 『泰戈爾伝』
  • 『中国文学史』
  • 『中国通俗文学史』
  • 『中国古代木刻史略』
  • 『蟄居散記』(『書物を焼くの記』)

日本語訳

参考文献

  • 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1 



鄭振鐸と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鄭振鐸」の関連用語

鄭振鐸のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鄭振鐸のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鄭振鐸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS