せんきょ‐しかく【選挙資格】
選挙資格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 00:13 UTC 版)
地域や朝鮮人民軍の軍区ごとに定められた選挙区から選出された代議員によって構成される。 選挙権は数え年17歳以上の共和国公民(北朝鮮国民)が持つとされるが、疾病や障害などで投票日当日に投票所に直接行くことができない国民は選挙人登録の段階で除外される。強制収容所の獄中にある者は当初から参加資格がない。 選挙区は小選挙区制を採り、全国で600~700程度に分けられる。国民3万人ごとに1人の代議員を出すという前提で定数が決められている。選挙区は「第○○○号選挙区」として全て数字で表示されており、選挙区番号の付与も地続きではないため、選挙区名を見るだけでは選挙実務担当者以外どの地域を示しているのかを理解することができないようになっている。立候補者が出馬する選挙区についての規定は全く無いに等しく、朝鮮労働党中央委員会による恣意的選定によって決定される。例えば、金日成体制下で1982年から6期連続で当選した金正日は、毎回異なる番号の選挙区から出馬していた。また、朝鮮労働党による一党独裁体制であるため、比例区を設定するという概念はない。 被選挙権については、名目上は成人なら誰でも立候補できることになっているが、選挙運営上は朝鮮労働党中央委員会により指名された候補者以外が立候補することはできず、そして全ての選挙区で1名しか立候補しないため、実態は選挙というよりも当選予定者の信任投票の形となっている。なお、祖国統一民主主義戦線を構成する3政党(支配政党の朝鮮労働党、衛星政党の朝鮮社会民主党と天道教青友党)に所属していない者でも立候補できるが、当然のことながら、北朝鮮の社会階級である出身成分は最上級の「核心階層」であることが大前提となる。
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