道具と方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/08 18:19 UTC 版)
ペンシラーの作業は鉛筆で行う。それ以上の詳細はアーティストごとに異なり、多種多様な道具が用いられる。多くのアーティストは昔からある木の鉛筆を使うが、シャープペンシルや芯ホルダーを好む者もいる。芯の硬さに決まりはないが、薄い線で最初の下絵を描くときには硬めの芯(2Hなど)を用い、最後の仕上げには少し柔らかめの芯(HBなど)を用いる例が多い。そのほか、最初のコマ割りを行うときには複写機に写らない薄い青の色鉛筆を用いるアーティストもいる。 一般的に、米国のコミックブック用の原稿はブリストル紙(英語版)(滑らかな厚手の板紙)などに描かれる。メインストリーム・コミック界の慣例では、原稿用紙サイズは11×17インチ(約28×43センチメートル)であり、これは実際の印刷サイズの1.5倍である。ペン入れ担当のインカーは鉛筆画原稿に直接描きこんでいくのが一般的だが、ペンシラーの原画を保存する場合には、ベラム紙(paper vellum)などの透明な紙を重ねてトレースする。完成した原稿は印刷工程の中で縮小複写される。Photoshopのようなデジタル描画ソフトが現れてからは、原稿制作の一部、もしくは全体をデジタル化する動きが進められている。
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