運行開始と運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 15:34 UTC 版)
「豊橋鉄道T1000形電車」の記事における「運行開始と運用」の解説
「豊橋路面電車活性化事業計画」に盛り込まれた本形式の導入計画は1編成のみであった。その第1編成「T1001」は2008年(平成20年)10月27日に豊橋鉄道東田本線の赤岩口車庫に搬入。搬入後、8月から「人や環境への優しさ」をテーマに公募されていた車両愛称が836通の応募から決定され、「ほっトラム」という愛称が発表された。この愛称は東三河をさす「穂の国」と「ほっとする」の「ほ」に、路面電車を意味する「トラム」を組み合わせたものである。 T1001は2008年12月19日付で竣工。同日、駅前停留場において発車式が開催され、営業運転を開始した。東田本線では長らく他の事業者から譲り受けた中古車両が使用され続けていたことから、同編成は路線が開業した1925年(大正14年)から翌年にかけて導入された1形(後のモハ100形、1957年まで使用)以来、83年ぶりの自社発注車にあたる。翌2009年(平成21年)、狭軌用路面電車車両として初めて純国産技術で全面低床化を実現した点が評価され、鉄道友の会の「ローレル賞」を受賞した。授賞式は同年10月25日に行われた。 運行にあたっては、井原停留場付近にある、運動公園前停留場への支線の急カーブ(半径11メートル)を曲がれないため、運動公園前に入る系統では運行されない。運行開始時の2008年12月19日付改正ダイヤでは、週1日程度の車両点検運休日を除き、駅前 - 赤岩口間を平日13往復(ほかに夕方1往復駅前 - 競輪場前間で運転)、土休日11往復するという専用ダイヤが組まれている。運動公園前への入線不可という制約は先に入線した部分低床車モ800形801号と同様であったが、同車は2018年(平成30年)に改良工事が施工され運動公園前入線が可能となった。従ってこの制約が残るのは本形式に限られる。
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