近代的指揮法の創始とは? わかりやすく解説

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近代的指揮法の創始

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 04:56 UTC 版)

ハンス・フォン・ビューロー」の記事における「近代的指揮法の創始」の解説

ビューロー以前指揮は、単純に拍子をとって曲を進行させるというものが一般的だったワーグナーは、曲を解釈し、それに基づいた表現重視する指揮法提唱しビューロー受け継いでこれを広めたビューローは、並外れた記憶力持ち1850年ロッシーニオペラセビリアの理髪師』の指揮デビューしたときには総譜をすべて覚えて練習臨んだオーケストラ楽員にも暗譜で、しかも立ったまま演奏するように強要し納得のいく演奏になるまでリハーサル何度も繰り返したという。リストによると、『ファウスト交響曲演奏の際にも総譜完璧に暗譜しており、リハーサル段階でも総譜使わず全て練習番号正確にオーケストラ指示与えていたという。 ビューロー指揮は、録音残っておらず(ボストン交響楽団指揮してベートーヴェンの交響曲第3番英雄」を蝋管録音したという説もある)、どのようなものであった確認する術はないが、テンポ自在ニュアンス豊かなのだったらしい。批評家エドゥアルト・ハンスリックは「ビューローは、まるで手の中小さな鈴を振るかようにオーケストラ振った。ここぞというところで、まるでピアノを弾くようにニュアンス添えていくのがわかる」と書いている。一方ブラームスピアノ弟子であり友人でもあったエリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクは、1881年ブラームス宛てた手紙に「(ビューロー指揮は)わずかな休止新しフレーズの前、和声が変わるところで気取る」と批判的に書いている。 また、ビューローは、聴衆啓発しなければならないという使命感持っており、演奏前に聴衆向かって講義するのが常だったベートーヴェンの交響曲第9番演奏した際には、全曲もう一度繰り返し聴衆途中で逃げ出せないように、会場の扉に鍵を掛けさせたという。この事をブラームスは『ベートーヴェンの第18』と揶揄しビューロー指揮見て指揮者になろうと決意したブルーノ・ワルター自伝の中で『疑問思った』と綴っている。

※この「近代的指揮法の創始」の解説は、「ハンス・フォン・ビューロー」の解説の一部です。
「近代的指揮法の創始」を含む「ハンス・フォン・ビューロー」の記事については、「ハンス・フォン・ビューロー」の概要を参照ください。

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