近世以前の文献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 03:29 UTC 版)
「エコクリティシズム」の記事における「近世以前の文献」の解説
古代をはじめ過去の文献で自然に関するモチーフが言及されていれば、エコクリティシズムの研究対象となる。 最古の叙事詩ともいわれるギルガメシュ叙事詩では、レバノンスギの伐採に関する物語があり、古代の森林破壊に関連すると推測されている。英雄ギルガメシュはレバノンスギを求めて森林に入り、森を守るフンババを殺したためにエンリルから罰を受けた。レバノンスギは優れた木材であるため地中海の周辺諸国が建築や造船に使い、紀元前3000年紀には乱伐が進んでいたことが花粉の記録から判明している。 古代ギリシアの哲学者プラトンは著作『クリティアス』において、アッティカの肥沃な土壌が森林伐採で流失し、やせ衰えたと問題視している。別の著作『国家』や『法律』では植樹や治水の重要性を論じている。 アジアにおける本草学は環境文学の観点からも研究されている。李時珍の『本草綱目』(1596年)を指針に発展した本草学は実証的な自然の記述に加えて、動植物との接し方、環境、食文化、和歌などの文芸との関わりもある。
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