車載用燃料電池の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 04:26 UTC 版)
「燃料電池自動車」の記事における「車載用燃料電池の詳細」の解説
全ての燃料電池は一般的な電池と同様に電解質、正極、陰極の3つの部品で作られている。燃料電池の機能は既存の蓄電池と似ているが充電の代わりに燃料を補給し、酸素は大気中から調達される。水素を燃料とするものとして、固体高分子形(PEFC)、ダイレクトメタノール形、リン酸形、炭酸溶融塩形、固体酸化物形(SOFC)、再生型等、異なる種類の燃料電池がある。車載用燃料電池には一般的に水素を80 - 90 ℃で反応させるPEFCが用いられるが、低温でも高い活性を持つ触媒の利用が求められることから白金等の希少触媒を使用する必要があり車載用燃料電池が高価なものとなってしまっている。白金の代わりにカーボンアロイを用いる技術や、白金そのものの凝集を抑えて使用量を減らす技術、トラックやバスでの利用を想定して700 - 800 ℃で反応させるSOFCの車載化などが現在検討されている。 2009年時点において、大半の自動車はガソリンを使用しており、アメリカ国内で排出される一酸化炭素の60%以上と温室効果ガスの約20%を排出している。一方、燃料電池車は走行時にはCO2やNOxを出さないが、燃料電池で使用される水素が再生可能エネルギーによって生産された場合以外は水素の製造工程において汚染物質を発生する。
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