質点に関する運動の法則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 21:01 UTC 版)
「ニュートン力学」の記事における「質点に関する運動の法則」の解説
ニュートン力学は、物体を「重心に全質量が集中し大きさをもたない質点」とみなし、その質点の運動に関する性質を法則化し、以下の運動の3法則を提唱した。また、これらの法則は、質点とは見なせない物体(剛体、弾性体、流体などの連続体)に対しても基礎となる考え方である。 第1法則(慣性の法則) 質点は、力が作用しない限り、静止または等速直線運動する(これを満たすような座標系を用いて、運動法則を記述する)。 第2法則(ニュートンの運動方程式) 質点の加速度 a → {\displaystyle {\vec {a}}} は、そのとき質点に作用する力 F → {\displaystyle {\vec {F}}} に比例し、質点の質量 m {\displaystyle {m}} に反比例する。 a → = F → m . {\displaystyle {\vec {a}}={\frac {\vec {F}}{m}}\,.} 第3法則(作用・反作用の法則) 二つの質点 1, 2 の間に相互に力が働くとき、質点 2 から質点 1 に作用する力 F → 21 {\displaystyle {{\vec {F}}_{21}}} と、質点 1 から質点 2 に作用する力 F → 12 {\displaystyle {\vec {F}}_{12}} は、大きさが等しく、逆向きである。 F → 21 = − F → 12 . {\displaystyle {\vec {F}}_{21}=-{\vec {F}}_{12}\,.} 力学分野における数多くの法則や定理は、基本的には、上の三つの法則から導出されるものである。また、位置ベクトルの時間に対する 2 階の常微分方程式である運動方程式は、ある時刻の位置と運動量(あるいは速度)を与えれば、あらゆる時刻の運動状態が確定する方程式であり、その意味で、ニュートン力学は決定論的であるとされる。
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