豊後節の特徴とは? わかりやすく解説

豊後節の特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 09:20 UTC 版)

宮古路豊後掾」の記事における「豊後節の特徴」の解説

豊後節睦月連理椿(むつきれんりのたまつばき)」が出世作であり、最高傑作と言われている。創作され新作少なく豊後節段物集「宮古路月下の梅江戸版)」「宮古路窓の梅大阪版)」に収録されている作品多くは、義太夫節世話浄瑠璃近松門左衛門作)から道行部分抜粋し豊後節なおしたのである豊後掾の創作した作品には「寿の門松」「三度笠相合駕籠道行」「頼光四天王大江山道行」「与作小まん夢路の駒」などがあり、いずれも近松門左衛門が筆をとっている。 豊後節一中節ことごとくやわらげたものであり、劇的というより情緒的煽情的セリフより美し歌謡本位行き方主眼がおかれ、一中節よりもはるかに艶がある憐情たっぷりのものであった一口に軟派の代表とされる豊後節ではあるが、宮古路豊後掾豊後節と、高弟である文字太夫豊後節とでは性質異なり前者原作俯瞰的語り手立場主体とし、詞章歌詞)に寄りかかって語っていたもので、後者恋情を語るという点では前者同じだが、複数の世界趣向絡め複雑な筋立てとなっており、演出も派手であったという。この後者の「劇性の高さ」は歌舞伎伴奏適したのちの常磐津節へとつながり従来の豊後節の特徴であり宮古路豊後掾自身目指した「感性訴えるような曲節」を受け継いだのが新内節である。 当時狂歌に『河東裃、外記袴、半田羽織義太股引豊後かはいや丸裸』と他流愛好者豊後節弾圧揶揄したものがあるが、これは却って、いかに豊後節隆盛していたのかを示している。また、この様言われたのは豊後節常磐津節へと変貌しつつある段階のことは明らかなので、その隆盛対す嫉妬矛先豊後ではなく宮古文字太夫であった推察できる享保7年1722年)に、心中流行危惧した幕府により心中物男女相対死の上演が禁止された。それでも上方人気博し窮地乗り越えることができたのは「語り口工夫し既成作品活かす」といった豊後節国太夫節半中節)の特徴挙げられる

※この「豊後節の特徴」の解説は、「宮古路豊後掾」の解説の一部です。
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