衰退とラブホテルの変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 15:37 UTC 版)
「ラブホテル」の記事における「衰退とラブホテルの変化」の解説
1990年代、ぴあ等の若者向け情報誌でもラブホテルが紹介され、カラオケ、エステといった進化したサービスが付随されるも、90年代後半からラブホテルは衰退に入る。 これは、1970年に260万人いた二十歳の人口が半分以下となった少子高齢化を主因とする。ほかに、草食系男子の流行等、恋人のいない若者の増加傾向、さらに娯楽が多様化し相対的にラブホテルのバリューの低下がある。加えて一人っ子家庭や共働きの両親の増加、子供が自宅に恋人を招いてセックスすることに対して寛容になった家族の増加などの環境変化も一因とされている。 ビジネスホテル、旅館のカップル向けサービスとの競争もある。ビジネスホテルではビジネス利用を謳いながらダブルベッド・クリスマスやバレンタインのプラン・自動精算機等を導入し、旅館では個室露天風呂、全室離れ、入口のわかりにくい隠れ家風、日帰りプランといったカップル向けサービスを採用しラブホテルに対抗している。 高齢者、中高年夫婦、女性の利用が期待されており、女子会利用を掲げるホテルも増加している。 ラブホテルをひとりで利用する、いわゆる「ひとりラブホ」の利用も増えている。利用の目的としては、大きな室内や風呂、そして遮音性に優れることから、通常のビジネスホテルの代替利用で宿泊するケースのほか、夜勤者が昼間に仮眠をとるような場合、そして、単にひとりで閉鎖的空間で過ごしたい、といった理由があげられている。ビジネス利用客が増えるのはホテルとしても歓迎する。このため、インターネット予約や、さらに積極的にビジネス利用を前提にした設備を打ち出しているラブホテルもある。ひとり利用歓迎、と明示しているホテルも増えつつある。 2011年1月に施行された改正風俗営業法により、それまで旅館業法にもとづき営業されていた全国の偽装ラブホテルのうちおよそ2700軒が、風営法上の移行申請手続きを行い正規のラブホテルとなった。 2011年の東日本大震災の被災地では、家族連れで利用された。
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