衰退と代替
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 06:29 UTC 版)
「Thompson Shell」の記事における「衰退と代替」の解説
Thompson Shell の設計は、Multics の模倣を意図したものだった。プログラムの流れを制御するのに不可欠な if 文や goto 文も別のコマンドとして実装されていた。その結果、1975年に Version 6 Unix がリリースされる頃には、Thompson Shell は殆ど本格的プログラミング作業に不適切であることが明らかになりつつあった。 この頃、Programmer's Workbench UNIX ディストリビューションの開発者、特に John Mashey は、プログラミングに適したものにするために Thompson Shellを修正し始めた。PWB shell(英語版)または Mashey シェルとして知られるこのシェルは、より進んだフロー制御機構を含み、シェル変数を導入したが、Thompson シェルとの互換性の必要から制限が残っていた。 最終的に Thompson Shell はメインの Unix シェルの座を1979年に、Version 7 Unix では Bourne Shell に、2BSD では C Shell に、それぞれ明け渡すことになった。ほぼ全ての Unix 及び Unix 系システムが V7 から 2BSD へ移行して以降、Thompson Shell は一般にはもはや使われなくなった。しかし、いくつかの Ancient UNIX のソースの一部としてオープンソースとなっており入手は可能で、また歴史的資料として現在の Unix にも組み込めるようになっている。
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