藤原湖温泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 15:33 UTC 版)
藤原湖温泉(ふじわらこ おんせん)は、藤原ダム湖の北畔にあって温泉を謳っていた地域であり、温泉地としての名称であった。所在地名は、群馬県利根郡みなかみ町藤原地先。 泉質 : 温泉水を湯の小屋温泉から運んでいると説明していたことから、単純温泉のはずであったが、全ては偽装であった。 源泉 : もともと源泉は無いと説明していた。 1959年(昭和34年)10月13日、藤原ダムの竣工に合わせて、藤原ダム建設対策期成同盟委員長で町議や観光協会長も務めた村の名士によって、一軒宿「ホテル藤原郷」が創業した(住所:みなかみ町藤原2054)。以来、当地は「藤原湖温泉」を名乗り、藤原郷に伝わるヤマトタケルの開湯伝説に基づく内湯「武尊の霊泉」と、藤原湖を眺望する露天風呂「静魂」を売りとして賑わった。ダム観光が下火になっても、平成バブル期には落人料理「ざるめし」を看板に繁盛した。しかし、2004年(平成16年)8月、水上温泉郷における温泉偽装問題が発覚すると、温泉宿を謳っていながら温泉水を使っていないと判明した宿のリストにホテル藤原郷が含まれていた。ホテル藤原郷の場合、温泉水は近隣の湯の小屋温泉から運んでいると説明していたが、事実ではなかった。これによって藤原湖温泉は温泉としての存在事由を根底から疑われることとなり、支持者を失ったホテル藤原湖は、2007年(平成19年)9月頃、廃業に追い込まれた。その後、ホテル藤原湖の建造物は廃墟として遺り、同じ時期に同じ運命を辿った複数の温泉宿とともに社会問題化するようになった(cf. 廃墟問題。廃墟の画像もあり)。
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