英雄崇拝の歴史とは? わかりやすく解説

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英雄崇拝の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 04:41 UTC 版)

ギリシア神話」の記事における「英雄崇拝の歴史」の解説

神話学者キャンベルは、英雄神話神話基幹置いたが、彼の描く英雄とは、危険を犯して超自然的領域分け入り勝利し人々恩恵授ける力(force)を獲得した者である。古代ギリシア英雄は、守護者原義を持つことからも分かる通り超自然世界分け入って「力」を獲得する者ではない。文献考古学によればミュケーナイ時代には存在しなかった「英雄信仰」が、ギリシア暗黒時代通じてホメーロスの頃に出現する。 ここで崇拝される英雄は「力に満ちた死者」であり、その儀礼は、親族死者への儀礼と、神々への儀礼中間程度位置していた。祀られる英雄ごとで様々な解釈があったが、祭儀におけるヘーロースは、都市共同体個人を病や危機から救済し恩恵もたらした者として理解された。このような崇拝対象叙事詩登場する英雄比定された。時が経つにつれ、ヘーロースの範型に該当する判断され人物、すなわち神への祭祀創始した者や、都市創立者などには、神託基づいて英雄たる栄誉授与され、彼らは「英雄」と見なされたギリシア英雄半神とも称されるが、多くが神と人間のあいだに生まれた息子で、半分死すべき人間半分不死なる神の血を引く。このような英雄は、「力ある死者」のなかでも神に近い崇拝受けていた者たちで、ヘーラクレース場合は、英雄の域を超えて神として崇拝された。英雄は、都市創立者として子孫守護し、またときに、敵対するの子孫に末代まで続く呪いをかけた。死して勲を残す英雄は、守護呪いの形で、その死後強い力発揮した者でもある。

※この「英雄崇拝の歴史」の解説は、「ギリシア神話」の解説の一部です。
「英雄崇拝の歴史」を含む「ギリシア神話」の記事については、「ギリシア神話」の概要を参照ください。

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