芹葉(せりば)大学の夢と殺人
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「鍵のない夢を見る」の記事における「芹葉(せりば)大学の夢と殺人」の解説
初出:文春ムック『オールスイリ』 研究室の教授・坂下が殺されたと聞いた時、未玖はかつての自分の恋人・雄大が犯人だったらどうしようと不安になった。とても本気だとは思えない夢を真剣に語って周りを唖然とさせ、嘘やお世辞が言えずに容赦なく相手を傷つける雄大は、教授とはそりが合わなかった。そしてその教授のせいで雄大は自分が卒業できなかったと思っているのだ。そしてその不安は的中、数日後に雄大は容疑者として全国に指名手配されてしまう。別れたのだから関係ないと思い込もうとしていたが、3日後、逃亡中の雄大から電話を受けた未玖は、周りに嘘をついて雄大の元へと向かってしまう。 二木 未玖(にき みく) 群馬県高崎市在住。芹葉大学工学部デザイン工学科坂下研究室卒業。高校の同級生がたまたま出版社でアルバイトをするようになったコネで、雑誌の連載コラムで半年間、挿絵を描く仕事をしていたことはあるが、イラストレーターとして生計を立てる夢は叶わず、私立高校の美術教師となった。雄大と大学時代に付き合っていた。喫煙者で化粧気がなく、髪も無造作に伸ばしている。 羽根木 雄大(はねぎ ゆうだい) 未玖の元交際相手で同じ坂下研究室に所属していた。目立つタイプではなく、口数も多い方ではない。美形で華奢で色白。顔立ちは人工的に彫ったように涼しげに整っている。転部して医学部に入った後はサッカー選手になって日本代表を目指したいと本気で思っている。嘘やお世辞が言えない性格。デザイナーズマンションの一室に住んでいる。 坂下教授殺しの容疑者として指名手配される。 坂下 元一(さかした もとかず) 芹葉大学工学部教授。57歳、独身。馬鹿がつくほど生真面目で、研究や学問以外に興味がないタイプ。工学部研究棟にある自身の研究室で、頭や顔面、腹部に暴行を受け、首を絞められて殺され、ロッカーで発見された。 宝井(たからい) 未玖の同期採用の化学教師。真面目で親切。生まれてから一度もじったことのなさそうな太い眉と、間隔がかなり広い小さい目がちぐはぐな印象で、洒落っ気のないレンズの大きい眼鏡がいつも着ている白衣の印象と相まって宇宙人めいた風貌にみせている。目と目の感覚がかなり広い。未玖が美術教師として働きだした時、交際を申し込んでくる。 真野(まの) 未玖が授業を受け持っている1年2組の生徒で、美玖に好意をもっている。鋭い目元と色素の薄い前髪をしており、雄大と少し似ている。
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