艫の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/02 08:45 UTC 版)
殆どの現代的ナロウボートは舵柄で方向転換をするので、操舵手は船尾につくことになる。人々が顔を出す屋根開口、後部扉の後方で船室からの階段の上である。三種の方式があり、夫々に目的があり、内部容積を最大化するようにし、伝統的外観を保ち、後部甲板が皆の衆が夏や長い宵を楽しめるように、また、船頭を悪天候から守るようにする。おのおのに利点がある。しかし、その区別は曖昧であり、設計者が異なる配置と組み合わせをしたため不明瞭となっているものもある。 伝統艫 多くの現代的ナロウボートは伝統的配置をしている。開口部は小さく、被いの無い操船卓か甲板が乗組員が上陸する時に用いる後部扉の後ろにあるが、安全性に難がある。一歩踏み違えると、真下はプロペラである。舵柄延長棒があれば船頭はより安全に後部扉に向かった階段上で操舵できる。荷役船の時代には、その階段は石炭箱の上にあった。寒い日に船頭は、より後部扉に近寄り足元は船室内で暖かく、上半身のみ開口部から外に出す。天気がよければ、多くの船頭は開口部の縁に腰掛け、極上の位置を占め全方向の視野を得る。伝統的ボートでは艫甲板には、船頭以外の人間が安全に立てないので、舳先の甲板が主たる物見甲板となる。 巡洋甲板 巡洋甲板船は、英国の夏休み期間のそこそこによい天気の時に、より多くの人々が甲板に立てるように設計されている。伝統艫より、後部扉と屋根開口は前にあり、操船卓と後部扉の間に大きな甲板があり、手すりや座席が側面と後面にあり安全が確保されている。後部は、伝統的ナロウボートと、巡洋ナロウボートはかなり異なって見える。巨大な後部甲板は、社会空間や、青天井の食堂となるが、冬期や天気の悪い夏期に、船頭は雨風に曝される。この名称は、巨大な後部空間が硝子繊維製の河川巡洋艇に似ていることによる。 準伝統艫 これは、巡洋甲板の社会性を多少得て、多少の伝統を守り、船頭を天気の悪い時と寒い時に多少保護しようとする、「いいとこどり」の産物である。巡洋甲板のように、甲板は延長されているが、この場合には壁が続いているので、船頭や仲間を多少保護し、腰掛けるために保管庫がある。 中央操縦室 ごく僅かのナロウボートは後部で操舵する必要を無くした。河川巡洋艇を真似して、中央操縦室に操舵輪がある。
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