自転車のドラフティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 03:06 UTC 版)
「トライアスロン」の記事における「自転車のドラフティング」の解説
バイクでは、距離や部門により、以下のような「ドラフティング(スリップストリーム)の禁止」または「ドラフティング許可だが、周回遅れで除外(棄権)」のどちらかのルールが適用される。 ドラフティング(スリップストリーム)の禁止 : 一般参加の多くの大会やエイジグループ(年代別の部門)で適用。また、ミドル距離とロング距離ではエリート含め全部門で適用(JTU競技規則99条)。このルールでは、通常の自転車レースに見られる集団走行、他人を風よけに使っての走行は禁止されている。 違反した場合、審判からタイムペナルティ(一定時間所定のペナルティボックスで待機)またはストップ・アンド・ゴー(一定時間左端または支障のない場所で待機)のどちらかを告げられる(108条、127-129条)。スタンダード距離以下は2回目の違反で、ミドル距離以上は3回目の違反で失格(130条)。 トライアスロンでのトラブルの多くは、ドラフティングによる失格判定の問題である。ルールを明確化するためいっそのことドラフティングを認める方が良いという意見もある。しかし、ドラフティングを許してしまえば、スイム・バイクでは集団に着いていく力さえあればそれ以上の能力は不要。ランだけで勝負が決まることになるとの批判も多い。 特にロング大会においては、自らの力で走りきることを主旨としており、認められていない(コンペティティブ・ペーシェンスとしての側面が強い)。 ドラフティング禁止というルール、そしてUCI管轄外ということでバイクに制限がない、という2点があるために、ロードレースでありながらタイムトライアルバイクに複数のボトルや補給食、スペアチューブや畳めるタイヤ、携帯工具など修理機材を積めるように小改修したバイクを使用する選手が多い。 ドラフティングの許可 : スタンダード距離以下のエリート部門(オリンピック、世界トライアスロンシリーズやワールドカップを含む)、U23・ジュニアなどの部門、チームリレーなどで適用。バイクで周回遅れの場合は、審判によってレースから除外される(114条)。周回遅れは「ラップ(LAP)」と呼ばれる。なお、スイムやランで周回遅れとなっても除外されない。
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