脊髄サルコイドーシス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 10:24 UTC 版)
「サルコイドーシス」の記事における「脊髄サルコイドーシス」の解説
脊髄サルコイドーシスでは脊髄は急性、亜急性期には浮腫により腫大するが、慢性期には脳実質の破壊によって萎縮を示すようになる。病変はくも膜と脊髄実質内、神経根に認められる。これらの部位は活動期にはリンパ球・マクロファージを主体とする炎症細胞浸潤が強く、髄膜・脊髄・神経根炎の所見を示す。病変は髄膜から血管周囲腔に沿って脊髄実質内に広がっていく傾向がある。髄膜および脊髄実質内に巨細胞を伴う非乾酪性上皮肉芽腫病変を認め、炎症の陳旧化した場所では硝子化、線維化した小結節もみられる。ときに血管病変からの二次的循環障害によると思われる脊髄実質の壊死も認められる。また髄外に肉芽腫を形成することもある。
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脊髄サルコイドーシス
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脊髄サルコイドーシスは極めて稀であり、サルコイドーシス全体の1%以下と言われている。特に病変が脊髄のみ存在するisolated spinal cord sarcoidosisは非常に稀であり、通常は他臓器病変が認められる。臨床症候としては病変レベルに相当した脊髄症候、すなわち運動麻痺(対麻痺、四肢麻痺)、レベルをもつ感覚障害、膀胱直腸障害を呈する。中下位頸髄と中下位胸髄病変が多い。特に中下位頸髄を中心として数椎体以上の広がりを持つものが多い。頸髄病変を呈する場合は上肢よりも下肢の症候が目立つ場合が多い。病変が髄膜表面から脊髄の内側へ広がっていく傾向があるため中心灰白質よりも白質の症候が出やすいと考えられている。脊髄症で発症するサルコイドーシスは下記の3パターンが多い。 MRIで脊髄腫大を認める亜急性進行性脊髄症 この場合は視神経脊髄炎との鑑別が重要になる。症状のピークに達するのに4週間以上かかる場合は視神経脊髄炎ではなく腫瘍やサルコイドーシスが想定される。また脊髄サルコイドーシスが下部胸椎レベルに認められるときはdural AVFが鑑別にあがる。 頚椎症による脊髄圧迫があるが、髄内高信号が広範囲に認められる場合 脊柱菅狭窄症で脊髄は腫大しないため脊髄の腫大が認められる場合は脊髄サルコイドーシスの可能性も考える。また病変部に一致した背部痛はサルコイドーシスに多く認められ、およそ6割程度といわれている。 脊髄腫瘍に類似した髄内結節を認めるとき
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