脊髄MRI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 10:24 UTC 版)
脊髄サルコイドーシスのMRI所見はJungerらによって4期に分類される。第1期は脊髄腫大はないがGd造影で脊髄表面の軟膜が線状に造影される。これはくも膜下腔の炎症の表現である。第2期は髄膜から血管周囲腔を通って脊髄実質内に炎症が広がる。この時期には脊髄が腫大し、Gd造影では造影されない場合からびまん性に造影される場合まで様々である。第3期では脊髄が腫大する場合と正常に復する場合があり、Gd造影では髄内に単発あるいは多発する結節性の造影が認められる。第4期は慢性期で脊髄組織の壊死のため脊髄は萎縮してGdでは造影もされなくなる。すべての脊髄サルコイドーシスが上記のような経過をとるとは限らず、初期から腫瘤を形成する場合もある。なお軟膜のGd増強効果は背側面から髄内に浸潤性に進展することが多いが、特に三日月状に広がった軟膜のGd増強効果と中心管のGd増強効果が合わさってみられるtrident signは脊髄サルコイドーシスの89%で認められる。脊髄サルコイドーシスは頸部脊柱管狭窄の強い部位に後発する。
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