肥前島原松平文庫
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深溝松平家は、代々、好学と篤学の家柄として知られていた。松平忠房は、その家風もあり文学・歴史・兵法・絵図など広く天下の貴重本・希有本を蒐集した。歴代藩主も学問を好み古典を愛し、これらの遺風が継承されていった。文庫の構成は文学・歴史・宗教・政治・経済・教育・風俗・自然科学・医学・産業・芸術と多岐にわたる。質・量ともに充実しており極めて貴重な資料であるといえよう。調査研究の対象として幅広く活用されており、全国各地からの来庫がある。文学書では日本で唯一の伝本である『伊勢物語聞書抄』や、最古の写本の一つである『夜寝覚』などがある。また、歴史資料でも甲斐武田氏の分国法の写本である『甲州式目』は最古の写本として知られている。『栄花物語』のように木製活字で印刷されたものや、その他にも色彩豊かに描かれる『鳥獣図鑑』は、島原藩の本草学の成果を示すものである。
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