耽美小説
美的なものに最上の価値や意義を見出し、社会常識や道徳・規範を敢えて度外視しても美意識を追求する、いわゆる「耽美主義」的な考え方が根本に据え置かれた小説を指す言い方。
いわゆる耽美的なものは必ずしも背徳的・反社会的なものとは限らないが、耽美的なモチーフを表現する手がかりとして、破戒・背徳・禁断の愛・刹那的享楽・エロ・グロ・退廃・死などが扱われる場合は少なくない。
古典的文学作品における耽美小説の代表的な例としては、オスカー・ワイルドの「サロメ」「ドリアン・グレイの肖像」、あるいは谷崎潤一郎の「春琴抄」などが挙げられることが多い。
2010年代現在では、「耽美小説」は男性どうしの道ならぬ愛と官能を耽美的に描いた小説等の作品(いわゆるBL)の異称として用いられている場合が少なくない。もっともこの風潮は今に始まったことではなく、1970年代には既に男性の同性愛を描いた女性向けの作品が「(お)耽美」と呼ばれており、その派生的表現として「ボーイズラブ(BL)」なる語が提唱された、という経緯が定説となっている。
耽美小説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 15:21 UTC 版)
長編 『元禄無頼』(光風社出版、角川書店) - 元禄時代を舞台に、美少年を愛する旗本の子息たちを描く。 『紫音と綺羅 上』(光風社出版) 1978 - 栗本が1章を執筆したリレー長編。岸裕子の挿絵で「小説JUNE」に連載。 『紫音と綺羅 下』(光風社出版) 1978 - 栗本が7~15章を執筆するとともに、各章の担当者が創造した「オリジナル・キャラクター」などへのコメントあり。 『タトゥーあり』(光風社出版) 短編集・短編 『元禄心中記』(光風社出版) 『蝦蟇/蜥蜴』(光風社出版) 「セルロイド・ロマンス」
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