縄文時代草創期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 17:18 UTC 版)
旧石器時代から縄文時代への移行期である縄文時代草創期の特徴は以下のように指摘されている。 新しい道具が短期間に数多く出現した例えば、石器群では、大型の磨製石斧、石槍、植刃、断面が三角形の錐、半月系の石器、有形尖頭器、矢柄研磨器、石鏃などが、この期に出現する。 使われなくなっていく石器群、新しく出現する石器群が目まぐるしく入れ替わった。 草創期前半の時期は、遺跡によって石器群の組み合わせが違う。 急激な気候の変化による植生や動物相、海岸線の移動などの環境の変化に対応した道具が次々に考案されていった。 狩猟・植物採取・植物栽培・漁労の3つの新たな生業体系をもとに生産力を飛躍的に発展させた。 北方ユーラシア大陸から齎された様々な要素が、日本列島に住む旧石器人に取り入れられ、地球温暖化による環境の変化への対応というかたちで新たな縄文文化が形成されたと考えられる。 旧石器時代人が主に移動生活だったのに対し、縄文時代草創期には一時的に特定の場所で生活する半定住生活を送るようになっていた。縄文草創期の竪穴住居の可能性がある遺構として、横浜市都筑区の花見山遺跡の竪穴状遺構の例が知られる。
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