編成計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 16:12 UTC 版)
新たに編成される水陸機動団は西部方面隊直轄部隊である西部方面普通科連隊を基幹に、3個連隊を基幹に編成され、約3,000人規模の部隊となる予定である。この3個連隊の内、主戦力となる第1連隊は西部方面普通科連隊を発展的に改組し団本部と共に佐世保市(相浦駐屯地及び海上自衛隊佐世保地方隊崎辺地区)に拠点を置くとされ、第2および第3連隊はそれぞれ700人から900人規模の部隊の予定とされた。各連隊の編成は本部中隊、AAV中隊、ヘリボーン中隊およびボート中隊(強襲戦闘偵察用ボートを装備)からなるとされる。 水陸機動団の活動用地確保のため、相浦駐屯地に所在する西部方面混成団は平成29年度末(2017年度末)をもって団本部と第5陸曹教育隊を久留米駐屯地へ移駐する計画であることが発表され(先行処置として第118教育大隊を2017年(平成29年)3月26日付で久留米駐屯地に移駐)、2018年(平成30年)3月26日をもって混成団本部と第5陸曹教育隊は移駐完了した。2017年(平成29年)3月27日には、水陸機動団に配属される隊員の教育部隊である水陸機動教育隊が駐屯地内で発足した。このほかに、諸部隊の駐屯地として、大分県の玖珠駐屯地・湯布院駐屯地が挙がっていた。 水陸両用車を装備した新部隊は南西諸島が侵攻された際、戦闘地域から数キロメートル離れた海域から上陸部隊を進発、戦闘部隊を揚陸させ島嶼部の確保を図る。また住田和明陸幕防衛部長(当時)は、3カ所の事態に対して同時3個の初動部隊を投入できるようにする、と説明している。 2015年の平成27年版『防衛白書』「図表II-2-3-1」より抜粋した水陸機動団の編制および、長崎新聞に掲載された編成表を以下に示す。ヘリボーンについては陸上自衛隊航空科部隊が支援を行う。西部方面隊直轄部隊及び4師団、8師団の隷下部隊を基幹として設立し、当初は1個水陸機動連隊を欠いた定員約2,100人の編成だが、将来的には3,000人規模まで拡大・充足させる予定である。 平成27年版『防衛白書』掲載の水陸機動団編制計画 水陸機動団(約3,000名)団本部等 水陸機動連隊(3個) 水陸両用車部隊 特科部隊 偵察部隊 施設科部隊 通信科部隊 後方支援部隊 教育部隊 航空科部隊(水陸機動団外):支援 水陸機動団の設立準備に備え、第4戦車大隊に水陸両用車(AAV7)が訓練用として1両先行配備されたほか、西部方面特科隊第112特科大隊などでは現行装備から120mm迫撃砲への転換訓練を行っていた。また、西部方面普通科連隊では、他編成部隊の隊員向けへの転換教育や資格取得を支援していた。 また、部隊の航空輸送としては、従来のCH-47Jの活用に加え、V-22オスプレイの導入が決定しており、担当部隊として、第1ヘリコプター団輸送航空隊が2020年3月26日に新編された。配備先として、佐賀空港が予定されているが、配備決定まで、木更津駐屯地・高遊原分屯地に暫定配備されることとなった。 なお、水陸機動団所属隊員の部隊章(師団等標識)は第1空挺団同様、独自のものが設定されている。
※この「編成計画」の解説は、「水陸機動団」の解説の一部です。
「編成計画」を含む「水陸機動団」の記事については、「水陸機動団」の概要を参照ください。
- 編成計画のページへのリンク