簗田出羽守の手柄とは? わかりやすく解説

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簗田出羽守の手柄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 15:35 UTC 版)

桶狭間の戦い」の記事における「簗田出羽守の手柄」の解説

上記通り簗田出羽守情報元に奇襲作戦行ったという説には疑問持たれている。また、最初から奇襲作戦を行うとすればあらかじめ綿密な作戦立てているはずであり、今川軍休憩中・行軍中のどちらであっても奇襲決行されたはずである。そのため、今川義元休憩所を通報した程度勲功第一になるのは過賞といえる。 しかし、そもそも簗田出羽守勲功第一になったとする記述史料には存在していない。それどころか、敗者である今川家にはこの前後の感状が残るが、勝者である織田家には信長からの感状存在していない。 簗田出羽守勲功第一という表現比較的近いものは、小瀬甫庵の『信長記』や『武家事紀』にある「(義元討ち取った毛利良勝に勝る殊勲とされた」とし、その報酬として沓掛拝領したとする部分であり、勲功第一というのは桶狭間の戦いの後、それまで今川氏領有であった沓掛簗田出羽守拝領したという事実から、後に行われた小説的解釈である。 ほかに、簗田出羽守合戦前偵察地形調査行っていたとも言われているが(『武功夜話』など)、確実なものとはされていない現代では武岡淳彦が軍事研究家の観点から詳細に構想しているほか、小和田哲男沓掛土豪である簗田出羽守地形などを把握していた可能性言及しているが、これらにも史料的な裏づけはなく、簗田氏本領は九坪であるとする説もある。武田鏡村は「合戦の際には双方いい顔をするのが地域小土豪の知恵」とし、義元本隊の場所を土豪通報した相手として簗田の名を出している。 また、中嶋砦軍議出撃慎重な家臣大勢占める中で、簗田だけは作戦決行強硬に主張して家臣団消極論を封殺たとする説もある。だが、これも戦記物のような本に登場するものの、史料には見受けられない史料に残る事実は、桶狭間の戦い前までは今川氏領有沓掛が、この戦いの後簗田氏拝領され、その領地になったということだけである。沓掛拝領するような手柄立てたことは確かであるが、それがどのような手柄なのかはわかっていない。

※この「簗田出羽守の手柄」の解説は、「桶狭間の戦い」の解説の一部です。
「簗田出羽守の手柄」を含む「桶狭間の戦い」の記事については、「桶狭間の戦い」の概要を参照ください。

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