第I相/第II相試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 00:40 UTC 版)
「mRNA-1273」の記事における「第I相/第II相試験」の解説
2020年3月、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所との協力により、mRNA-1273のヒト第I相臨床試験が開始された。4月、アメリカ生物医学先端研究開発局(BARDA)がモデルナのワクチン開発に最大4億8,300万ドルを割り当てた。5月に開始される第II相投与および有効性試験の計画は、アメリカ食品医薬品局(FDA)によって承認された。モデルナは、スイスのワクチンメーカーであるロンザグループとパートナーシップを結び、年間3億回分を供給することになった。 2020年5月25日、モデルナは、候補ワクチンであるmRNA-1273の2回投与に対する安全性と抗体反応の違いを評価するために、成人600人の参加者を募集する第IIa相臨床試験(英語版)を開始し、2021年の試験終了を予定している。2020年6月、モデルナはキャタレント(英語版)社とパートナーシップを締結し、キャタレントがワクチン候補の充填とパッケージ化を行う。キャタレントは保管と流通も提供する。 7月9日、モデルナは、自社のワクチンが承認された場合に備えて、スペインのワクチンメーカーであるラボラトリ・ファーマシューティカル・ロビとのインフィル製造契約を発表した。 2020年7月14日、モデルナの科学者は、mRNA-1273の第I相用量漸増臨床試験の予備結果を発表し、注射後15日目という早い時期にS1/S2に対する中和抗体の用量依存的誘導を示した。発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、注射部位の痛みなどの軽度から中等度の有害反応はすべての投与群で認められたが、投与量が増えるにつれてありがちになった。低用量のワクチンは、安全かつ有効と判断され、100-μgを29日間隔で2回投与した第III相臨床試験を進めることになった。 2020年7月、モデルナは、第I相臨床試験において、Operation Warp Speedの候補薬が、健康な成人において中和抗体の産生につながったことを速報で発表した。「モデルナがより大きな試験で進める100マイクログラムの用量では、15人の患者全員が疲労、悪寒、頭痛、筋肉痛、注射部位の痛みなどの有害反応を経験した」。やっかいな高用量は、7月に将来の試験から破棄された。
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