第2幕 ライン河畔、ギービヒ家の館の前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 04:57 UTC 版)
「神々の黄昏 (楽劇)」の記事における「第2幕 ライン河畔、ギービヒ家の館の前」の解説
「闇の領域」を表す、暗く重々しい序奏。 第1場 ハーゲンの前にアルベリヒが現れる。アルベリヒはハーゲンに指環の奪還を誓うよう求めるが、ハーゲンは心配無用だと答える。 第2場 夜明けとともにジークフリートがギービヒ家の館に戻ってくる。ジークフリートはハーゲンに、「求婚」がうまくいったこと、遅れてグンターがブリュンヒルデを連れて帰ってくることを告げる。グートルーネはジークフリートとブリュンヒルデが一夜をともにしたと聞いて気にするが、ジークフリートは「二人は近くにいたが、離れていた」と言い訳する。 第3場 ハーゲンが軍勢を呼び集める。これに応えて、四部作を通じて初めて合唱が登場する。集まってきたギービヒ家の家臣たちに、ハーゲンは冗談を飛ばしながら婚礼のための招集であることを告げ、これを聞いた家臣たちは陽気に歌い出す。 第4場 グンターとブリュンヒルデが館に到着し、家来たちが出迎える。ブリュンヒルデは館のうちにジークフリートを見いだして愕然とする。ジークフリートがグートルーネと結婚しようとしていること、さらに、グンターに奪われたと思っていた指環をジークフリートがはめていることに気づいたブリュンヒルデは、ジークフリートが自分を裏切り、グンターになりすまして捕らえたのだと糾弾する。このため、グンターは家来たちの前で面目を失ってしまう。 過去を忘れたままのジークフリートは、ハーゲンが突き出した誓いの槍に手を当て、自身の潔白を宣誓する。ブリュンヒルデはジークフリートを押しのけ、偽誓したジークフリートは倒されるべきと宣誓する。騒然となるなか、ジークフリートは「口先の争いには男はいさぎよく引き下がろう」と言い残し、グートルーネと家来たちを従えて館へ引き上げる。 第5場 あとに残ったブリュンヒルデ、グンター、ハーゲン。身の不幸を嘆くブリュンヒルデにハーゲンが近づく。ジークフリートへの復讐心にとりつかれたブリュンヒルデは、ジークフリートを不死身とするためにまじないをかけたこと、ただし、敵に背を見せない男と信じ、背中にはまじないをかけなかったことをハーゲンに告げる。ハーゲンは、グンターが失った面目を取り戻すためは、ジークフリートの死しかないとして、グンターを励ます。グンターは、兄弟の契りを交わしたことや、グートルーネの心情を思いやって躊躇するが、ハーゲンに押し切られて同意する。二人は次の日にジークフリートを狩りに呼び出すことにする。 復讐を誓うブリュンヒルデとグンター、二人を利用して指環を奪おうとするハーゲンによる三重唱。幕切れでは、館からジークフリートとグートルーネの婚礼の行列が繰り出してくる。
※この「第2幕 ライン河畔、ギービヒ家の館の前」の解説は、「神々の黄昏 (楽劇)」の解説の一部です。
「第2幕 ライン河畔、ギービヒ家の館の前」を含む「神々の黄昏 (楽劇)」の記事については、「神々の黄昏 (楽劇)」の概要を参照ください。
- 第2幕 ライン河畔、ギービヒ家の館の前のページへのリンク