第2幕「エステルゴム」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 15:04 UTC 版)
「国王イシュトヴァーン」の記事における「第2幕「エステルゴム」」の解説
レーカとギゼラ、そして司祭達、民衆は悲しみに浸って平和を祈る(Adj békét Uram/Da pacem, Domine)。歌手達がイシュトヴァーンを称える歌を歌うが、ゲーザ時代の過去の栄光についても歌う(Üdvöz légyen Géza fia)。ラボルツはコッパーニュの名代としてシャロルトの下にやって来て、コッパーニュとの婚姻を提案する(Koppány küldött, jó úrnőm)。コッパーニュはゲーザの未亡人と結婚することにより、ゲーザの後継者として受け入れられることを望んでいたのである。しかし、シャロルトはそれを拒絶、ひどい提案をしたとしてラボルツは即座に処刑される。 マジャル人の貴族3人が、イシュトヴァーンの前でコッパーニュを、文明化されていない愚か者と馬鹿にするが(Abcúg Koppány)、イシュトヴァーンは3人の日和見主義的な態度に嫌悪を抱き、彼らを追い払う。 イシュトヴァーンは自分の置かれた状況に心を引き裂かれる。自分の信念と一族への忠誠心から、イシュトヴァーンはコッパーニュと戦うことはできないと考えるが、もはや戦い以外に道はないようにも思えた。母シャロルトはイシュトヴァーンにもっと狡猾になるよう忠告し、戦いに備えるよう諭す(István fiam!)。 自分達の子供を持ちたいと望む后ギゼラは「政治には飽き飽きした」と述べ、イシュトヴァーンに不満を抱く。一方、ドイツの騎士ヴェツェリンは、なかなか戦いが始まらないことが不満であった(Unom a politikát)。 圧倒的支持をもって、イシュトヴァーンはマジャル人の新しい大首長に選ばれ、人々はイシュトヴァーンを新たな主として称える(Fejedelmünk István!)。 祝宴の後、イシュトヴァーンは一人で離れた所に赴く。大首長に選ばれたものの、イシュトヴァーンは悲しみを抱いて腹も括れず、神に祈ってどうすべきかを問いかける。イシュトヴァーンに秘かに思いを寄せるレーカは、その様子を陰から見守る。イシュトヴァーンが自分の父の敵であるために、レーカは自分の思いを隠し続けなければならなかった(Oly távol vagy tőlem (és mégis közel))。
※この「第2幕「エステルゴム」」の解説は、「国王イシュトヴァーン」の解説の一部です。
「第2幕「エステルゴム」」を含む「国王イシュトヴァーン」の記事については、「国王イシュトヴァーン」の概要を参照ください。
- 第2幕「エステルゴム」のページへのリンク