第2幕 パレルモ近郊の近い美しい谷間
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「シチリアの晩鐘 (ヴェルディ)」の記事における「第2幕 パレルモ近郊の近い美しい谷間」の解説
船の動きを表すようなオーケストラの序奏に載って亡命していたシチリアの狂信的な愛国者プロシダが、久しぶりに祖国の地を踏む、合唱と共にアリア「おお、パレルモ」を歌い、自由の回復を祈る。プロシダはマンフロワを中心とシチリア人たちに「アンリとエレーヌ公女を助け、シチリアを独立させる。今こそ復讐の期は熟したと」と告げる。人々が立ち去ると、教会から帰りのエレーヌ公女とアンリに近づき、フランスと対立するスペイン軍とビザンチンとはシチリアの反乱を支援することを約束したが、現地で蜂起が起きなければ何も行動を発動しないと言う。プロシダが退場すると、二重唱でアンリはエレーヌ公女に、自分は彼女を愛していて、命も捨てる気持ちだが身分が違うと告白する。エレーヌは兄フレデリックの仇が打てたら、私はあなたと結婚しましょうと誓う。そこへベテューヌ卿が現れ、モンフォール総督からの舞踏会への招待状を届ける。アンリは出席を拒否したが、強制的に連れて行かれてしまう。エレーヌは戻って来たプロシダに事の次第を伝える。プロシダは攻撃の計画を予め立てていたのだった。舞踏会で村の若者に12人の花嫁とその他の若い男女を伴なわせ、会場を満たしタランテラを踊らせた。プロシダは舞踏会に集まっていたフランス兵に親フランス派を装い、地元の娘たちを誘惑することを促したのだった。プロシダの狙いは的中しフランス兵達は花嫁たちに迫り、抱き上げて連れて行ってしまう。公女はプロシダの気転で救われるが、花嫁たちを奪われた島の男たちは怒り狂い合唱「なんてことだ」となる。やがて舞台裏から聴こえるフランス人たちのバルカロールによる舟遊びの歓声に遮られる。プロシダはその夜モンフォールを暗殺する決意を固める。二つの全く性格の違う合唱が対置され、第2幕のフィナーレとなる。
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