第11巻「青春ブタ野郎はナイチンゲールの夢を見ない」
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「青春ブタ野郎シリーズ」の記事における「第11巻「青春ブタ野郎はナイチンゲールの夢を見ない」」の解説
霧島透子との遭遇から1週間後の10月31日、横浜市内で偶然赤城郁実を発見した咲太は、まるで予知能力があるかのように、郁実が危険を察知して子供を助ける光景を目撃した。その後咲太は、自分が見た夢に「#夢見る」のハッシュタグをつけてSNSに投稿すると正夢になるという噂を聞く。郁実は、その投稿の中から人に危害が及ぶような書き込みを探し、回避させるという人助けを行っていた。 後日咲太は、目に見えない人間が触ったかのように、郁実の衣服を乱れさせるという光景や、誰かと意思疎通するためのように郁実の身体に文字が表れては消えるという光景を目にしたが、郁実は「平気だから」と繕う。 やがて咲太は、大学の入学式にて再会したときの郁実の様子や、郁実の身に起こった現象、また郁実が咲太について語ったことの違和感などから、「今の郁実は、かつて自分(咲太)が(9巻にて)別の可能性の世界に迷い込んだときに出会った、峰ヶ原高校に通っていた郁実」であると推測。郁実はこれを事実と認め、人のためになりたいと願った自分になれずに嫌になって逃げ出したいと思った結果、この世界の、咲太と同じ大学の入学式にやってきて、そのまま今まで生活してきたことを話す。今まで郁実の身体に起こっていた奇妙な現象は、別の世界の郁実の身に起こったことがこちらの郁実の身体にも影響を及ぼしていたからだった。それから郁実は「同窓会で待ってる」という、自分の身体に書かれた文字を咲太に見せてから姿を消した。 同窓会とは同日の11月27日に行われていた、以前郁実が咲太に話した、中学の同窓会の事だった。咲太が会場に行くと、そこにも郁実がいた。突然の咲太の登場に周囲がざわつく中、咲太が郁実に話しかけると皆が驚愕する。同窓会参加者は今まで誰一人、1時間ほど前から会場にいた郁実の存在に気がついていなかった。そのことや、同窓会参加者も「#夢見る」の予知夢を体験していたことなどを指摘し、郁実は自分も思春期症候群にかかり、思春期症候群は実在すると宣言。そして、かつて咲太や花楓の思春期症候群について信じず、咲太を排斥していた自分たちを批判した。周囲が否定も肯定もできず沈黙に包まれる中、咲太はわざとおどけ、郁実と示し合わせての冗談、サプライズだったと言い、その場を立ち去る。 その後をさっきの郁実、つまり、元々この世界にいた郁実が追ってきた。こちらの郁実も自分が嫌になって逃げ出したいと思った結果、もう一人の郁実と入れ替わる形で、異なる世界に行っていたのだった。咲太は郁実に、なぜさっきの思春期症候群の証明ということをしたのかと聞き、一方郁実は咲太に、どうすれば何も出来なかった嫌いな自分を忘れられるのかと尋ねる。 翌日となる11月28日、咲太と麻衣が大学の学食で食事をしていると、そこに本来のこの世界の住人である、昨日の同窓会会場にいた郁実がやってきた。郁実は咲太と麻衣に、別の世界の咲太からの、この世界の咲太と麻衣に向けての謎の警告文を見せた。
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