第1章・雨だれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 02:31 UTC 版)
「トラスティベル 〜ショパンの夢〜」の記事における「第1章・雨だれ」の解説
テヌート村に住む14歳の少女、ポルカは生計を立てるために村名産の花封薬をリタルダントまで売りに行ったものの、政府公認の特効薬である鉱封薬が安価で大量に出回っている今のリタルダントでは誰も花封薬を買ってくれなかった。さらに街の住人同士による喧嘩が発生。怪我人をポルカが魔法で治療した所、周囲の者だけでなく自分が怪我を治した者にさえも「病気が移る」と蔑みの目で見られてしまう。この世界で魔法が使えるということは、不治の病で余命残りわずかであることを表しているからだ。激しく落ち込み、テヌート村に戻るポルカ。母親のソルフェージュはポルカを優しく励ますが、ポルカの悲しみが癒える事は無かった。 リタルダントの16歳の少年アレグレットと、その弟分ビートはリタルダントの街でパンを盗み、地下水道で暮らす貧しい子供たちに盗んだパンを分け与えていた。今のリタルダントでは鉱封薬以外の生活必需品全てに高額の税金が課されており、貧しいアレグレットたちが生きていくためには、いけない事だと分かってはいても、盗みを働くしかなかったのである。だがアレグレットはこの状況を打破するために、フォルテの領主であるワルツに対して税金を安くしてもらうように頼みに行く事を決断。翌日の朝にビートと共にリタルダントの街を出る事にする。 その日の夜、ポルカは花畑でリタルダントの夜景を眺めていた。そこへ突然現れたショパン。彼はこの世界が自分の夢の中の世界である事、そして自分もポルカと同様に死期が迫っている事を告げる。ショパンと意気投合したポルカは彼を鏡天花の森へと案内する。そのあまりの美しい光景に感動し、心を奪われるショパン。だがポルカはショパンに告げる。「別名、死灯花」であると。ポルカは、この花のようにたとえ人々から避けられても、みんなの力になりたいとショパンに語り、村を出て、フォルテの伯爵・ワルツに鉱封薬の生産量を減らしてもらうよう頼みに行くという決意をショパンに、その後、母であるソルフェージュにも、告げるのだった。 翌日、フォルテを目指し出発するアレグレットとビート。それと同時にポルカとショパンもフォルテへと向かう。理由は違えど、目指す相手もその目的も同じ。少しでも今の生活を良くしたいから。そして運命は4人を巡り合わせる事になる。アゴゴの森で、「何となくむかついたから」という理不尽な理由でいきなり襲ってきたフーガに全く歯が立たずに敗北したポルカとショパンは、アゴゴの村でマーチという少女に介抱されていた。ポルカがちょうど目覚めたころ、アレグレットとビートが村にたどり着く。二人は、毎日リタルダントまで花封薬を売りに来るポルカの事をいつも気にかけており、特に怪我人を助けた時の魔法の力は凄かったとポルカに語る。それを聞いて落ち込みその場から駆け出すポルカ。そこへオーガチャンプが襲い掛かる。彼女の悲鳴を聞き間一髪駆けつけたアレグレット、ビート、ショパンは急造トリオながらも絶妙なチームワークを発揮し、オーガチャンプを撃破し、ポルカを救出する事に成功する。その後、目的地が同じなので一緒にフォルテまで行く事になった4人に、マーチは、フォルテまで山の発掘をやめるようワルツに頼みに行ったまま戻らない、姉のサルサの様子を見てきて欲しいと頼む。アレグレットたちはそれを承諾し、フォルテに向けて旅立つのだった。
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