稲葉通彦

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稲葉通彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/02/07 20:54 UTC 版)

稲葉 通彦（いなば みちひこ、1899年（明治32年）8月20日 - 1970年（昭和45年）4月16日）は、日本の実業家。鉄道建設興業（現在の鉄建建設）元社長。

鉄道建設業協会（現在の日本建設業連合会）元会長。勲四等旭日小綬章受章者。弾丸列車計画に主任技師として任命され、計画のまとめ役となった。

経歴

茨城県水戸市出身。茨城県士族、奈良女子高等師範学校名誉教授の稲葉彦六の長男として生まれる。旧制第八高等学校を経て、1923年（大正12年）東京帝国大学工学部土木工学科を卒業し、鉄道省に入省した。

1925年（大正14年）鉄道技師となり、1931年（昭和6年）12月から1933年（昭和8年）8月まで欧米に留学した。

1946年（昭和21年）同省を退官した。鉄道弘済会理事や中央建設業審議会委員となり、1950年（昭和25年）9月鉄道建設興業（現在の鉄建建設）副社長に就任した。

1955年（昭和30年）10月、社長に就任した。1967年（昭和42年）5月、会長に就任した。1968年（昭和43年）5月、相談役に就任した。

人物

• 弾丸列車計画にあたっては、鉄道幹線調査会の発足とともに内閣官房に幹線調査課が設置され、稲葉は主任技師として任命された。
• 趣味はスポーツ、読書。宗教は神道。

家族・親戚

家族

• 祖父・通明（生年不明）

  茨城県士族。

• 父・彦六（明治5年5月29日（1872年7月4日）生）

  茨城県士族。東京高等師範学校卒業。文部省督学官、奈良女子高等師範学校名誉教授。

• 母・ぎむ（1875年（明治8年）12月16日生）

  父は剣術家で茨城師範学校撃剣部（剣道部）師範の松島茂承。

• 妻・かつろ（1904年（明治37年）2月生）

  水戸高等女学校（現在の茨城県立水戸第二高等学校）卒業。茨城県、小岩井兼光の四女。

• 長男・清彦（1926年（大正15年）3月生）

  東京大学法学部卒。日本セメント（現在の太平洋セメント）の元社員。

  • 同妻・静子（生年不明）
• 次男・信彦（1929年（昭和4年）3月生）

  多賀工業専門学校卒業。日本建鐵の元社員。

  • 同妻・桂子（生年不明）
• 三男・智彦（1931年（昭和6年）8月生）

  慶應義塾大学法学部卒業。三井精機工業元監査役。

  • 同妻・満喜子（1939年（昭和14年）12月27日生）

  学習院女子短期大学卒。父は初代磐田市長で磐田東高等学校理事長・校長を務めた赤松照彦。祖父は貴族院議員、男爵の赤松範一。曽祖父は元幕臣の赤松則良。

• 長女・邦子（1935年（昭和10年）10月10日生）

  日本女子大学児童科卒業。

  • 同夫・宮脇磊介（1932年（昭和7年）1月2日生）

    東京大学法学部卒。元皇宮警察本部長。元内閣広報官（初代）。

親戚

• 義兄・小岩井勤（1901年（明治34年）4月20日生）

  東京商科大学卒業。日本セメント（現在の太平洋セメント）元取締役。日本コンクリート元社長。妻・かつろの兄。

• 義弟・小岩井正臣（1908年（明治41年）4月14日生）

  東京大学法学部卒業。三井精機工業元副社長。武部鉄工所元会長。妻・かつろの弟。

略系図

林洞海

阪谷朗廬

渋沢栄一

榎本武揚

多津

貞

赤松則良

松島茂承

稲葉通明

岩崎貞郎

加納久宜

中村雄次郎

阪谷芳郎

琴子

森鷗外

登志子

赤松範一

ぎむ

稲葉彦六

岩崎長思

宮脇金一郎

加納久朗

中村貫之

八重子

森於菟

赤松照彦

稲葉通彦

薫

宮脇倫

中村久次

妙子

橋本龍伍

満喜子

稲葉智彦

邦子

宮脇磊介

千恵子

中村雄一

久美子

橋本龍太郎

宮脇信介

橋本岳

宮脇花綸

参考文献

• 人事興信録 編『人事興信録 第21版 下』人事興信所、1961年。
• 人事興信所 編『人事興信録 第34版 下』人事興信所、1987年。