称号・官職名とは? わかりやすく解説

称号・官職名

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:02 UTC 版)

サドル (イスラム)」の記事における「称号・官職名」の解説

サドルの語は古くから貴人尊称として使われ政府宰相イスラム宗務関係する指導者に対して用いられた。後の時代になって13世紀から14世紀イルハン朝宗主権下でヘラート支配したクルト朝によって宗務監督する官職名として用いられ始め、続くティムール朝のもとで中央アジアからイラン方面まで広まる。官職としてのサドルは、イマーム礼拝指導者)やカーディー法官)、ムフタスィブ監督官)などのイスラム法シャリーア)に関わる領域職務とする役職任免担いワクフ宗教寄進財)の管理運営監督するなど、シャリーアによって律せられたイスラム社会における社会生活信仰管轄する宗務の最高官として機能したサドル権限は、サイイド預言者の聖裔)やウラマーイスラム学識者)などの社会指導層事実上統括するものであり、東方イスラム世界特徴づける定住民と遊牧民共存支配体制においては定住民社会の民政最高責任者であったサドルは各都市一人から複数置かれ多く場合その土地サイイドウラマー名門家系によって世襲されていた。 ティムール朝解体後イラン高原興ったサファヴィー朝でもその国家体制基本的に共通しておりサドル設置されたが、中央政府サドル置かれた点が異なる。中央のサドルサファヴィー朝支配権が及ぶ領内全てに対して権限持ち広大なサファヴィー朝全域宗教関係職務最高責任者として強い力をもった。 一方ティムール朝と同じ頃勃興したオスマン帝国では、「偉大」を意味するアザム(azam)を付した「サドラザム」(Sadrazam)という語が君主に代わって政治・軍事全権担った大宰相のことをいい、「両サドル」(sadrayn)といえば2人首席法官指したまた、イラン方面ではシーア派十二イマーム派)の有力者人名の一要素としてサドルの語が使われイラク中部シーア派聖地カーズィマイン出身十二イマーム派ウラマー名家サドル家が有名である。

※この「称号・官職名」の解説は、「サドル (イスラム)」の解説の一部です。
「称号・官職名」を含む「サドル (イスラム)」の記事については、「サドル (イスラム)」の概要を参照ください。

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