福島第一原子力発電所事故による影響と、建設計画断念へ
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「浪江・小高原子力発電所」の記事における「福島第一原子力発電所事故による影響と、建設計画断念へ」の解説
2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)及び福島第一原子力発電所事故が発生。浪江・小高原子力発電所建設計画予定地だった浪江町・南相馬市小高区は福島第一原子力発電所事故による警戒区域(後に避難指示解除準備区域に移行、2016年7月に解除)に指定された。 この事態を受けて浪江町議会は同年12月、避難先の二本松市で開催された12月定例町議会で、浪江・小高原子力発電所誘致決議の白紙撤回を全会一致で可決した。この決議は、原発を同町に誘致する1967年5月の決議を白紙撤回するものである。決議の中で「東京電力福島第1原発事故により、我が国の原子力安全神話は完全に崩壊した」と断言し、「事故は、町民の命や健康を脅かし、暮らしや家族、心までも引き裂き、浪江の豊かで美しい自然と歴史ある風土を放射能で汚染した」「『町民の暮らしと原発は共生できない』ことが明確になった」としている。 また南相馬市議会も浪江町議会と時を同じくして『浪江・小高原子力発電所建設計画の中止及び福島県内の原子力発電所を全て廃炉とすること』を求める決議を全会一致で可決。これを受けて浪江町町長:馬場有と南相馬市市長:桜井勝延も浪江・小高原子力発電所建設を認めない考えを表明していた。 2013年3月28日、東北電力は「福島原発事故の影響で、地元の反発が強く、建設への理解が得られない」と判断し、浪江・小高原子力発電所建設計画を正式に断念して計画の取りやめを発表した。また、2017年1月31日には、浪江町側の約120万平方メートルの発電所用地を浪江町に無償譲渡することが決定された。
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