石材としての「花崗岩」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 01:41 UTC 版)
石材として「花崗岩」と呼ぶ場合、学術上では花崗岩でない岩石(閃緑岩、ハンレイ岩、片麻岩など)も含まれる。 花崗岩は緻密で硬いため、日本では古くから石材として使用されてきた。例えば、石製の鳥居や道標、城などの石垣や、石橋などに用いられてきた。さらに、三角点・水準点の標石にも用いられてきた。また、花崗岩を用いた近代の建造物の例としては、国会議事堂の外装に日本産の花崗岩(広島県倉橋島産「議院石」、山口県黒髪島産「徳山石(黒髪石)」、新潟県産「草水みかげ」)が使われている。 光沢を出すために行う石材の表面研磨を「本磨き」と言い、この表面処理を施した石材は、ビルや商業施設、記念建造物の壁などに利用されている。逆に、床石など、滑ると危険な場合は、研磨した後に表面を化学薬品で処理して、滑り止め加工を施す例もある。また、「ジェットバーナー仕上げ」や「ウォータージェット」などの手法で、若干荒い表面に仕上げる処理もある。石段や敷石などの場合は、ノミ切り、コブ出しなどの手法で、ゴツゴツした表面に仕上げる場合もある。 高い強度と滑り易さを要求されるカーリングの公式競技用ストーンは、全てスコットランドのアルサクレッグ島で産出される花崗岩で作られている。 近年日本で流通している花崗岩質の石材は、福建省を中心とした中華人民共和国産が多い。なお、中華人民共和国産石材は番号が付与されており、100番台が州を示している(「福建省」の場合 600番台)。
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