省庁大学校とは? わかりやすく解説

省庁大学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/29 19:53 UTC 版)

省庁大学校(しょうちょうだいがっこう)とは、学校[注 1]以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち、この教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるものをいう[1]

省庁大学校と法律

省庁大学校およびこれを規定する法令は、以下のとおりである。

学位認定があり、学費納入の不要な省庁大学校

学位認定があるが、学費納入の必要な省庁大学校

学位認定のない省庁大学校

国家公務員

これらのうち、防衛大学校、防衛医科大学校、海上保安大学校、気象大学校、航空保安大学校の教員(教官)、および生徒は国家公務員である。

大学改革支援・学位授与機構による認定

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構(以下「機構」)は、学校教育法第104条第7項第2号の規定に基づき、文部科学大臣の定めるところにより、大学学部または大学院研究科)に相当する教育を行うものと認定した省庁大学校の課程[注 2]を卒業または修了した者に対して、学士もしくは修士または博士の学位授与を行う。

省庁大学校が自身の課程の認定を申し出ると、機構は、この課程が大学の学部、大学院の修士課程または博士課程の水準を満たすかどうかの審査を行う。この審査は、この課程の教育課程、修了要件、教員組織、施設設備等に関して学校教育法、大学設置基準などの関係規定に照らし合わせて行われる。審査の結果、機構が認定すれば、この課程が大学または大学院と同等の水準であることが保証される。

以下は、認定された省庁大学校の認定日と学位の一覧である。

防衛大学校

本科

研究科(博士前期課程・博士後期課程)

防衛医科大学校

医学科

看護学科

研究科(博士後期課程)

水産大学校

本科

  • 1991年(平成3年)12月18日 - 「学士(水産学)」

研究科

  • 1994年(平成6年)6月23日 - 「修士(水産学)」

海上保安大学校

本科

気象大学校

大学部

  • 1991年(平成3年)12月18日 - 「学士(理学)」

職業能力開発総合大学校

長期課程・総合課程

  • 1991年(平成3年)12月18日 - 「学士(工学)」
  • 2012年(平成24年)2月13日 - 「学士(生産技術)

研究課程・長期養成課程職業能力開発研究学域

  • 1991年(平成3年)12月18日 - 「修士(工学)」
  • 2016年(平成28年)2月12日 - 「修士(生産工学)」

国立看護大学校

看護学部

研究課程部(前期課程・後期課程)

学位の授与

認定を受けた省庁大学校の課程を卒業または修了する者は、まず機構に申請を行う。学部相当の課程の卒業者は、単位修得と修了証明を提出して合格することにより、学士の学位を授与される。修士課程相当または博士課程相当の課程の修了者は、単位修得と修了証明に加えて、機構の専門委員会において指名された3人以上の委員が申請論文と口頭試問等の審査を行い、これに合格することにより、修士または博士の学位を授与される。

5年ごとの審査

機構は、認定を受けた省庁大学校の課程が教育の水準を維持し続けているかを5年ごとに審査することにより、機構が授与する学位の水準を確保する。

脚注

注釈

  1. ^ ここでいう「学校」とは、学校教育法第1条に規定するもの(いわゆる一条校)をいい、それらは幼稚園小学校中学校義務教育学校高等学校中等教育学校特別支援学校大学(同法第108条第3項の短期大学を含む)、および高等専門学校となっている。
  2. ^ 「学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるものに置かれる課程」

出典

参考文献

関連項目

外部リンク


省庁大学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 17:49 UTC 版)

過年度生」の記事における「省庁大学校」の解説

大学校規定する法令はなく、様々な組織形態教育訓練施設が「○○大学校」と名乗っているので、入学対象者一律ではなく、各大学校によって過年度生扱い異なる。ただし、主な入学対象者高校新卒者としている省庁大学校のうち、学生身分国家公務員である5大学校防衛大学校防衛医科大学校航空保安大学校気象大学校海上保安大学校)については、入学年齢の上限がある(大学校一覧記載)。

※この「省庁大学校」の解説は、「過年度生」の解説の一部です。
「省庁大学校」を含む「過年度生」の記事については、「過年度生」の概要を参照ください。

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