異態動詞と半異態動詞とは? わかりやすく解説

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異態動詞と半異態動詞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 13:47 UTC 版)

ラテン語の動詞」の記事における「異態動詞と半異態動詞」の解説

異態動詞(deponent verb)とは受動態活用しながら能動の意味になる動詞を指す。主要部分4番目のスピーヌム省いて三つのみとなる。これは、3番目の要素である現在完了通常の動詞能動態)が受動態迂言的語形)となり、そこに用いられる完了分詞4番目のスピーヌムと同じ語幹になるためである。 第1活用: mīror, mīrārī, mīrātus sum – 「称賛する」(to admire, wonder) 第2活用: polliceor, pollicērī, pollicitus sum – 「提供する」(to promise, offer) 第3活用: loquor, loquī, locūtus sum – 「言う」(to speak, say) 第4活用: mentior, mentīrī, mentītus sum – 「嘘をつく」(to tell a lie) 異態動詞は、通常の動詞受動態には存在しない要素、すなわち、動名詞スピーヌム現在分詞未来分詞未来不定詞を、能動態活用パターンに従って作る。 半異態動詞セミ異態動詞、semi-deponent verb)とは、未完了相の時制(現在、未完了過去など)を通常の動詞能動態活用パターン作りながら、完了相時制現在完了過去完了未来完了など)は通常の動詞受動態異態動詞のように迂言的作る、という、折衷的な異態動詞のことを指す。受動態完了分詞持たずその代わり能動態完了分詞を持つのが特徴である。 audeō, audēre, ausus sum – 「敢えて~する」(to dare, venture) 通常の動詞受動態自動詞になるのに対し異態動詞では他動詞になるものがあり、この場合目的語従えることができる。 hostes sequitur. – 「彼は敵を追う」("he follows the enemy") 注意現代ロマンス言語では文法上、異態動詞(や受動態の単純的な活用形も)を欠いている。古代ラテン語異態動詞は、消滅した(そして、別の通常動詞似た意味の動詞に置き換わった)か、異態動詞語形変化させたか、のいずれか過程辿った後者の例では、mīrārīがスペイン語イタリア語ではmirar, mirareに変わりラテン語での全ての活用形が、往時には存在しなかった能動態活用形転移したまた、audeōはosar, osareに変わったが、これは分詞aususを元に-ar動詞, -are動詞創出した例である(母音auはoに変わった)。

※この「異態動詞と半異態動詞」の解説は、「ラテン語の動詞」の解説の一部です。
「異態動詞と半異態動詞」を含む「ラテン語の動詞」の記事については、「ラテン語の動詞」の概要を参照ください。

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