生体内のセレンとは? わかりやすく解説

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生体内のセレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 02:42 UTC 版)

セレン」の記事における「生体内のセレン」の解説

セレンセレノシステインとしてタンパク質組み込まれ、主にセレノプロテインとして働く。セレンビタミンEビタミンC協調して活性酸素ラジカルから生体防御する考えられている。 セレノプロテインには抗酸化関与するグルタチオンペルオキシダーゼチオレドキシン還元酵素甲状腺ホルモン活性化するテトラヨードチロニン-5'-脱ヨウ素酵素セレン末梢組織輸送するセレノプロテインPなどがある。 セレン欠乏量と中毒量の間の適正量の幅が非常に狭い。セレン過剰症として、悪心吐き気下痢食欲不振頭痛免疫抑制、高比重リポ蛋白 (HDL) 減少などの症状がある。一方欠乏症貧血高血圧精子減少ガン(特に前立腺ガン)、関節炎早老筋萎縮多発性硬化症などが知られている。ただし、ヒトにおいてセレン単独欠乏では、これらの症状認知されていない動物実験レベルではセレン単独欠乏症状認められている)。 セレンは肉や植物など日常摂取する食材含まれており、欠乏症はさほど多くはないが、食品、特に植物性のものに含まれるセレン含量生育する土壌中のセレン含量左右される。そのため、セレン含量乏し土地住人セレン欠乏見られるそのような土地として中国黒竜江省克山県があり、鬱血性心不全特徴とする克山病知られている。患者セレン補給することにより改善するため、セレン深く関与する考えられている。また、中国河南省林県セレン含量の低い土壌で、この土地では胃癌発生頻度が高いことが知られているが、こちらにはニトロソ化合物影響しているという説もある。 また、血液中のセレン濃度前立腺ガン相関性指摘されており、血液セレン濃度低下前立腺ガンリスクファクターと言われるセレン補充前立腺ガンリスク軽減するとの報告もある。ただし、取り過ぎは前立腺ガンリスク軽減しいどころか、皮膚がんリスク高めと言われる前述のように、ヒトではセレン単独欠乏症状見られない。したがってセレン欠乏は、欠乏症二次的な要因となると考えられている。すなわち、ビタミンEなどと協調してはたらくため、両栄養素欠乏症状相乗作用により現れる考えられるまた、克山病ではセレン欠乏が、コクサッキーウイルス変異促し病原性獲得および増大もたらす考えられている。

※この「生体内のセレン」の解説は、「セレン」の解説の一部です。
「生体内のセレン」を含む「セレン」の記事については、「セレン」の概要を参照ください。

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