狩り直後の生食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 14:18 UTC 版)
極地のイヌイットなど、農耕をせず新鮮な植物性食品から必須ビタミンを摂取できなかった地域、民族では、必須ビタミンをとるために、アザラシなどの狩りをした際に、殺した直後のアザラシの腹をその場でさばき、新鮮でまだ細菌が繁殖していないうちにその場で食べる食文化も存在する。 生食 食肉の種類によっては寄生虫や病原菌の存在から、生食が衛生上不可能であるものも存在する。 豚肉の生食は、寄生虫は(本当に)頻発し、しかも生命に関わることがありうる。必ず全体にしっかりと火が通るまで加熱すべきである。 また、流通していないジビエ肉(シカ肉やイノシシ肉)では、きちんと加熱しなければ、E型肝炎ウイルス、腸管出血性大腸菌または寄生虫による食中毒のリスクがある。さらに使用したトングなどの道具の消毒にも気を付けるよう厚生労働省は注意を促している。 牛肉の場合は、新鮮なものを衛生的に取り扱うことができた場合で、細菌検査をしっかり行い、(細菌汚染が進む)肉の表面側をしっかり取り除いた、残りの一部の部位は生食が可能ではある。ただし、焼肉店などで「検査を行っています」などと謳っていても、検査をしっかり行っていない不誠実な店も多々ある。 日本赤十字社は、シカなどの生肉喫食によってE型肝炎に感染した人からの輸血事故が起きないよう、ブタ、イノシシ、シカの肉や内臓を生又は生焼けで食した方については、食してから6か月間は献血をしないこととした。
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