煙の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 01:01 UTC 版)
利用法としては、狩猟や殺虫のための煙、通信のための狼煙、また喫煙のための煙がある。 煙花火(煙玉)のように色の付いた煙を楽しむ場合もある。 発煙筒も通信のために使われる煙の一種である。原理はかつて使われた狼煙と同じで、山岳や海上での遭難の際などに、煙によって遠方からの被視認性を高めるために用いられる。なお、車や列車が事故を起こしたときや故障で停止してしまったとき、危険を周囲に知らせるために使用される器具として、発炎筒および信号炎管がある。同じ発音になるため混同されることがあるが、こちらは明るい赤色の火炎によって危険を知らせるもので、同時に煙も発生するもののごく少量である。煙が多量に発生すると、遠方からの視認性は高まるとしても、風向きや現場の環境(トンネル内など)によっては周囲の車両の視界が悪くなってしまう可能性があるため、煙ではなく炎の光を信号として用いている。 喫煙される嗜好品は多く、タバコ、大麻などが一般的である。 燻製を作る場合には煙の独特の匂いが利用される。 軍事面や防犯面では、煙幕を使うことで、戦闘時に自分の姿を消したり敵の視界を奪うと言った欺瞞の手段の1つとして古くから使われてきた。現在では画像誘導ミサイルや、レーザーによって追尾されるレーザー誘導ミサイルと言ったものから身を守る手段としても使われている。これらについての詳細は煙幕を参照。 航空ショーや特撮映画の演出として煙が使われるのは、パラフィンや油などを燃焼・蒸発・霧化させた煙である。 演劇の舞台でも演出として煙が使われることがあるが、この場合は観客や役者が近くにいるため、燃焼による煙ではなく、ドライアイスによって空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水滴として析出したもの、すなわち湯気である。舞台や避難訓練用には持ち運びできるスモークマシンが利用される。
※この「煙の利用」の解説は、「煙」の解説の一部です。
「煙の利用」を含む「煙」の記事については、「煙」の概要を参照ください。
- 煙の利用のページへのリンク