火星探査構想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 02:17 UTC 版)
詳細は「ドラゴン (宇宙船)#レッド・ドラゴン」および「レッド・ドラゴン (宇宙船)(英語版)」を参照 2011年7月、NASAエイムズ研究センターは、ファルコンヘビーを使った低コスト火星探査構想を明らかにした。計画内では、ファルコンヘビーを打ち上げ機および火星遷移軌道投入用として利用し、ドラゴン宇宙船を火星の大気への大気圏突入に使うことが考えられており、レッド・ドラゴンと呼称されていた。コンセプトデザインは2012、2013年のNASAディスカバリーミッションとして、2018年に打ち上げ、その半年後に火星表面に到着すると提案されていた。このミッションの科学的目標は、生命の存在する証拠となる化学物質を探すことである。「過去に生命が存在した、あるいは現在でも存在している証拠になる分子、例えばDNAや過塩素酸塩還元酵素のような分子を探し出すことで、生体物質から生命の兆候を見出すこと」が今回のミッションの目標とするところである。レッドドラゴンは3.3フィート (1.0 m) 以上の深度まで地表を掘削することも予定に入れている。その目的は、赤茶けた土埃の下、火星の地下水が溜まっている地層が凍りついて永久凍土のようになったところで冬眠状態で保存されているであろうと考えられている火星の生命を標本採取することである。ミッションコストは打ち上げ費用を含まないで4億2,500万USドルになるだろうと推測されている。 スペースXはその後も火星探査への意欲を示しているが、レッド・ドラゴン自体は、後にドラゴン宇宙船のロケットエンジンによる軟着陸が技術的問題により断念された事に伴い、中止されたとみられている。なお、火星へのロケットは、ファルコンヘビーではなく、スターシップ の利用が構想されている。
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