漆器(塗料)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 09:07 UTC 版)
詳細は「漆器」および「日本の漆器」を参照 現在最も一般的な用途は道具や工芸品や美術品の塗料として用いることであり、漆を塗られた道具や工芸品を漆器という。漆塗りは伝統工芸としてその美しさと強靱さを評価され、食器や高級家具、壁・床材、楽器などに用いられる。楽器表面を漆塗りすることで、響きや音色が良くなると話すサクソフォンやヴァイオリンの奏者もいる。単色で塗るだけでなく、漆それ自体や他の塗料・顔料と組み合わせて絵・模様を描くことや、金粉・銀粉を散らした蒔絵、貝殻をはめ込んだ螺鈿に仕上げることも行われる。 漆は一旦硬化すると熱や湿気、酸、アルカリ、アルコール、油にも強い。腐敗防止、防虫の効果もあるため、食器や家具に適している。一方、紫外線を受けると劣化する。また、極度の乾燥状態に長期間曝すと、ひび割れたり、剥れたり、崩れたりする。 漆を用いた日本の工芸品では京漆器がよく知られており、漆塗りの食器では、輪島塗などが有名。竹細工の籠を漆で塗り固めるもの(籃胎)や、塗り重ねた漆に彫刻を施す工芸品(彫漆)もある。 碁盤や将棋盤の目も、伝統的な品では黒漆を用いて刃を潰した刀に漆を付け、盤上に下ろす太刀目盛りという手法で書かれる。 伝統的な将棋駒は黄楊を書体に合わせて彫り、黒漆が塗られる。彫った表面に漆を塗る彫駒、黒漆と砥の粉を調合して彫りを埋める彫埋駒、掘埋の表面にさらに漆を塗り重ねた盛上駒がある。
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