海上自衛隊のスクランブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 07:23 UTC 版)
「スクランブル」の記事における「海上自衛隊のスクランブル」の解説
海上自衛隊の護衛艦では艦載哨戒ヘリが、航空基地では哨戒機が24時間体制で警戒任務に就いている。 海上自衛隊では、哨戒機、護衛艦、潜水艦、音響測定艦、電子戦機を駆使して、日本周辺海域の哨戒(パトロール)を実施している。哨戒任務での対象目標は、潜水艦、艦艇、不審船、弾道ミサイル等である。日本国周辺海域で不審な目標を探知したならば、各種捜索機器及び目視により識別し、撮影画像を上級司令部に伝送する。また、増援の哨戒機を緊急発進させ、艦艇も緊急出港して継続的な監視体制に移行する。哨戒任務で収集した情報は統合幕僚監部のホームページで公表される。哨戒任務では通常、武装をしていないが、状況に応じて対艦ミサイル、対潜爆弾、機関銃、ミサイル防御装置等を搭載する。現在までに1件、能登半島沖不審船事件で警告爆撃を実施した。潜水艦の探知情報を公表した例は、漢級原子力潜水艦領海侵犯事件がある。 護衛艦の基地は、青森県大湊基地、神奈川県横須賀基地、京都府舞鶴基地、広島県呉基地、長崎県佐世保基地の5基地である。 哨戒機の基地は青森県八戸航空基地、神奈川県厚木航空基地、鹿児島県鹿屋航空基地、沖縄県那覇航空基地の4基地である。 日本周辺海域で近隣諸国が軍事演習を実施する場合は、日本国政府から海上自衛隊に監視任務が命令される。この場合、航空会社に対しては国土交通省からNOTAMが、船舶に対しては海上保安庁から航行警報が発出される。 また海上保安庁の要請により、遭難船舶や不審船の捜索も行う。不審船の対処は、海上保安庁の管轄であるが、対処不能な場合には、海上自衛隊が海上警備行動を実施する。 航空救難、災害派遣の要請を受けた場合は、救難飛行艇US-2、救難ヘリUH-60J等の救難飛行隊が緊急発進して、主に洋上と離島地域の救助に発進する。
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