流量測定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/21 16:28 UTC 版)
流速計と精密法 流速を測定する機器を流速計といい、流速は流速計のプロペラの回転数を知ることで得られる。すなわちプロペラの回転数を正確にカウントできその回転数に対する正確な時間が出されることで精度の良い流速が計算される。そして測定の方法には平均流速測定とリアルタイム流速測定の二つの測定方法があるが平均流速測定では測定された時間が過ぎると測定を終了しその測定値を内部メモリーに保存する。 自然河川の流速は水深の深さによって変化する。従ってある断面での流量を求める時は全水深の平均流速を用いて求めるが、この時の平均流速は断面積を全水深で除することによって得られる。断面積は台形法で求める。 水深点が多いほど精密に測ることができるが、例えば2点法で水深1M での平均流速を求める場合は水深20CMと80CMの箇所のみで流速測定しそれを平均すればよいことになる。水深0.4 M 以下の場合は一点だけ測れば良い。 また河川の流量を精密法で求める場合、河岸からの点1で水深を測定しまた流速計により流速を測定する、その点1からまたある点2で今度は水深のみを測定する、点2から次の点3で水深を測定する、また流速計により流速を測定する。以下同様点4点5と作業を繰り返して測定作業を終了する。点1や3や5で測定した水深ことの流速から平均流速を計算する。それぞれの点間断面積を台形法で計算する。こうして各点1、3、5での流速と点間の断面積を乗じてそれらを積算すれば流量が得られる。 浮子法 出水期など河川の水位が高く、流速計を用いることが出来ない場合に行う流量測定の方法で、この方法はうきを用いて行う。これにより流速測定を行う場合、測定区間を設定するが、この測定区間は川幅以上の距離とし、川幅が30メートルに満たないときは30メートル以上とする。また、浮子の投下位置は、橋などを利用した測定区間の上流とし、投下間隔はほぼ等間隔とする。またこのときの断面積(流積)は、事前または事後に横断測量をしておいた横断面図と測定時の水位によって算出する。 浮子法の種類と特徴は以下の通り 表面うき法 - 木片や発泡スチロールなどを用いて表面流速を測定する方法である。表面流速Vは、測定区間の距離Dを時間tで移動したとすれば、V=D/t(m/s)で表されるが、表面流速を平均流速に直すには、0.8から0.9を乗ずる必要がある。 棒うき法 - 竹ざお等の筒の下部に錘をつけて流下させる方法であり、平均流速に近い値を得ることが出来る。 二重うき法 - 表面うきと水中うきを連結したもので、水中うきの位置を決めるのが難しいが、平均流速に近い値を得ることを目的につくられた手法である。
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