汎用レンダラーの普及と直接NURBSレンダリングの登場
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「3DCGソフトウェアの歴史」の記事における「汎用レンダラーの普及と直接NURBSレンダリングの登場」の解説
2008年頃より、建築やデザイン向けソフトウェアにも汎用レンダラーが使われるようになった。2008年、Luxology (現在Foundryの一部)はMODOのレンダリングエンジンをBentley SystmesのMicroStationとDassault SystèmesのSolidWorksに提供した。同年、Autodeskは、Revit 2009からAccuRenderエンジンを外し、MentalRayに置き換えた。2010年より、Autodeskは、3DCGや3D CAD等を含む同社製品群に、共通レンダリングシステムであるOGS (One Graphics System)を導入した。MAXONもCinema 4Dのレンダリングエンジンを、2010年に同じNemetschekグループ会社であるVectorWorksに、2014年に同グループのGraphisoftのArchiCADに提供した。 一方、建築可視化方面で簡易なモデリングソフトウェアのSketchUpが広まると、それに向けたレンダラーが複数登場した。2006年12月、CadalogはKrayのレンダリングエンジンを基にSU Podiumをリリースし、2007年、Render PlusはAccuRenderのラジオシティレンダリングエンジンを基にIRender及びIRender Plusをリリースし、2008年、Render PlusはAccuRender nXt (後のnXtRender)のレンダリングエンジンを基にIRender後継のIRender nXtをリリースし、2009年、Twilight Render社はKerkytheaのレンダリングを基にTwilight Renderをリリースし、2010年、Fluid InteractiveはFluidRayをリリースし、2011年、ABVENT子会社のSB2はRender[in]をリリースした。 2011年、V-Rayの開発元Chaos Groupは、SketchUp及びRhinoceros 3D向けのV-Rayプラグインを開発するASGVISを買収した。同年、Solid Iris Technologiesは無料レンダラーKerkytheaの商用版であるThea RenderをSketchUp及びRhinoceros 3Dを含む各アプリケーションに向けてリリースした。 2009年、Bunkspeedは、Luxionとのライセンス合意に失敗し、Luxionのフォトンマッピングエンジンを使ったBunkspeed HyperShotをディスコンとし、NVIDIAのirayエンジンを使ったBunkspeed SHOT (現SOLIDWORKS Visualization)を投入した。そのため、Luxionは独自にKeyShotをリリースした。2014年、LuxionはCG業界に向けてKeyShot for ZBrushをリリースし、2015年にはMaya及びCinema 4D用のKeyShotプラグインもリリースした。 2013年、Lightworksエンジンの開発元Lightwork Designは、新たにNVIDIA IrayベースのLightworks Iray+エンジンをリリースし、2015年、Iray+の3ds Max版であるIray+ for 3ds Max (後のNVIDIA iray for 3ds Max)をリリースした。2017年、nXtRenderの開発元Render Plusは、SketchUp用として新たにNVIDIA IrayベースのAllura Rendererのベータ版をリリースした。 2010年代、直接NURBSレンダリングの普及が始まった。2010年、PI-VRは直接NRUBSレンダリングに対応するVRED Professional 4.2をリリースした。2011年、AutodeskはリアルタイムNURBSレイトレースレンダラーRenderGin (旧Augenblick MMV)の開発元NUMENUSを買収した。2013年1月、AutodeskはPI-VRを買収し、その後、VREDにNUMENUSの技術を統合し、VREDをOpticore Studio及びAutodesk Showcaseの後継製品とした。2014年、Luxionは直接NRUBSレンダリングに対応するKeyShot 5をリリースした。 2013年10月、可視化ソフトRTT DeltaGenの開発元であるRTTは、同業のBunkspeedを買収したものの、同年12月、Dassault SystèmesはRTTを買収した。 CG方面からの新たな参入も起きた。2014年、FoundryはColorwayをリリースし、2017年、AdobeはDimension CC (旧Project Felix)をリリースした。 2015年、AutodeskはAutoCAD 2016及びRevit 2016にAutodesk Raytracer (RapidRT)を標準搭載し、2016年には3ds Max 2017にもそれを搭載した。mental rayは、AutoCAD 2016、Revit 2017及び3ds Max 2018で削除され、2017年11月に開発終了となった。
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