気相法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:18 UTC 版)
気相法は、固体を物理的に蒸発させて薄膜や微粒子を得るPVD法と、気体原料から化学反応によって薄膜や微粒子・バルクを得るCVD法に分類できる。 PVD法では、真空蒸着やスパッタリングが知られている。真空蒸着は、蒸着する物質を減圧下で加熱気化し、基板にコートする方法である。スパッタリングは減圧下で電極間で放電させ、放電によってイオン化されたガスとターゲットとの衝突によって叩きだされた物質を基板にコートする方法である。 CVD法により得られるバルク体のガラスで最も大量に製造されているのは、光ファイバー用シリコンガラスである。光ファイバーの製造法には、MCVD(modified CVD)法、OVD(outside vapor deposition)、VAD法(vapor-phase axial deposition method, 気相軸付け法)など様々な方法がある。VAD法では、気体のSiCl4を加熱基板上で反応させて酸化物を堆積し、焼結してガラス化する。
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気相法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 23:28 UTC 版)
多くの固体は塩素やヨウ素や酸素などの反応性の高い気体と盛んに反応する。他の固体は一酸化炭素やエチレンなどの気体と付加物を形成する。このような反応は両端が開いており気体を通じることができる管の中で行われる。この方法を応用すると、熱重量分析機(TGA)のような測定装置内で反応を起こすことができる。この場合、生成物の特定に有用な化学量論的情報が反応の間に手に入る。 気相法の特別な場合として、化学輸送法がある。多くの場合、ヨウ素のような輸送剤が少量加えられた密閉アンプル内で行われる。その後、アンプルをリフロー炉に入れる。ここでは温度勾配を与えることができる二つの繋がった管状炉が必要になる。この方法は、X線回折による構造決定に適した単結晶を生成物として得るために用いられる。 化学気相成長法は、膜や半導体を前駆体分子から作る際に広く用いられている高温法である。
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